伊藤忠商事は、東南アジアの価格比較サイト「iPrice」を運営するスタートアップ、iPrice Group Sdn. Bhd.(以下、iPrice社)と資本業務提携したことを発表した。
近年、東南アジアでのEC市場の成長は著しく、今後さらなる拡大と各EC事業者の競争激化が予想されている。そのようななか、複数のECサイトにアクセスせずに、比較サイト上で横断的に商品内容や販売価格を比較し、購入を検討するというニーズが東南アジアにおいても恒常的に見込まれている。
また、東南アジアのECサイトは、クレジットカード決済の比率が低い一方、後払い決済の利用額が年率平均25%の成長で急拡大しており、比較サイトにおいても、ユーザーのスムーズな購入体験につながる決済機能の拡充が求められている。
iPrice社は、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど、7つの国・地域において、東南アジア圏向けの価格比較サイトを運営している。同社の比較サイトは、800万を超える出店者による70億以上の商品情報にアクセスできることに加え、機械学習を用いた独自アルゴリズムで瞬時に商品が自動で最適表示されるため、東南アジアでのリーディングカンパニーとしてその地位を確立している。また、直近では、東南アジア各国の金融会社などとの提携により、比較サイト内の決済機能を強化し、顧客満足の向上とEC事業者のニーズに応えるサービス拡充を進めている。
伊藤忠商事は、今回のiPrice社との資本業務提携を通じて、インドネシアで携帯電話購入者向け後払い決済サービスを提供する100%子会社PT. ITC Auto Multi Finance(以下、IAMF社)とiPrice社の間で決済機能に関するパートナーシップ契約を締結。IAMF社の独自の与信機能を活用し、同社の価格比較サイト内で人気の商品品目である携帯電話端末に特化した後払い決済機能を実装することで、ユーザーの比較較サイト上の購入体験を向上していくとのこと。