サイト内検索がスムーズでないと8割以上のユーザーが離脱する
ここからは、囲い込み接客を実践するにあたっての課題を光安氏が解説。まずは「検討フェーズの顧客をいかに囲い込むか」という課題について語った。
EC利用の際、目的の商品を見つけるためにサイト内検索を利用した経験がある人も多いだろう。ビジネスサーチテクノロジが2019年に実施した調査によると、EC利用時にサイト内検索を利用する人は9割にも上ると言う。
ところが、利用しながらも「サイト内検索で探していた商品が見つからなかった」と不満を抱く人が86%いること、さらには商品が見つからなかったことでそのECで購入することを諦め、離脱する人が81%いることも同調査で明らかになっている。
「サイト内検索を使うユーザーは、購買のモチベーションが高い状態にあります。しかし、ユーザーが期待する商品情報と提示する検索結果のミスマッチが原因で離脱しており、非常にもったいないECが多く存在する状況です。つまり、適切なユーザビリティを提供し、約8割のユーザーをいかにフォローするかを考えなければなりません」(光安氏)
こうした課題を解決する手段として、ビジネスサーチテクノロジでは、ユーザーがより商品を見つけやすくするためのツール「ポップリンク」と「ポップファインド」を提供している。
「ポップリンク」は、検索窓で候補語を自動補完しながら、キーワードと関連性の高い商品ページを提案。ユーザーが商品を見つけやすくするためのツールだ。たとえば、ユーザーがサイト内検索窓に「デニム」と入力した際には、「デニム ジャケット」「デニム ワンピース」といった候補語を表示。ユーザーが選んだ候補語に合った商品詳細ページの情報を表示し、膨大な商品データベースの中からユーザーが欲しい商品へスムーズにたどり着けるよう導く仕組みとなっている。
ユーザーが検索行動を起こす際、必ずしも商品データベースに登録された文言をそのまま入力してくれるとはかぎらない。ひらがな・カタカナ、全角英数・半角英数、アルファベットの大文字・小文字といった表記ゆれや略語、類語、通称なども考慮する必要があるが、ユーザーが入力するキーワードすべてを網羅するのは非常に困難と言える。
また、サイト内検索窓からキーワード検索し、適切な検索結果一覧を提示できたとしても、そこから購入に至るまでは目的の商品を探した上で、商品詳細ページへ遷移する、といったようにさらなるステップを挟む。欲しい商品が明確となっているユーザーにとっては、こうした煩雑さも購買意欲を低下させる原因となりかねない。そのため、「ポップリンク」ではサイト内検索窓から直接商品詳細ページに遷移できる仕組みを構築し、ミスマッチの防止と導線の最短化を同時に実現させている。
「ポップファインド」は、検索結果一覧上での表示順ソートやヒット件数を表示した絞り込み、商品の価格やレビュー、商品説明などが比較検討できる機能を提供し、ユーザーにとって最適な商品を見つけやすくするツールとなっている。いずれもAPI開発などは不要で、JavaScriptタグの設置とデザイン調整のみでEC上の検索体験を向上させることが可能だ。
ここで光安氏は、「ポップリンク」と「ポップファインド」の導入事例を紹介した。メガネスーパーでは、「ポップリンク」導入後に利用者のCVRが約2.4倍、サイト内検索のユーザー利用数は128%に増加、検索利用者のPVも約4倍にまで増加している(※前年同期間比較)。そのほかにも、ピーチジョンでは導入からおよそ1ヵ月で検索経由のCVRが約5%向上、「ポップリンク」と「ポップファインド」双方を活用するプチバトージャパンでも、検索経由のCVR改善、検索経由の売上に大きく貢献していると言う。
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