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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス(AD)

EC売上500億円突破!ベイクルーズがZETA SEARCH活用で取り組む、サイト内検索のUX向上

 2020年8月期のEC売上高が510億円、うち自社EC売上が約8割を占めたことで注目を浴びたベイクルーズ。アパレル業界のEC・DXの牽引役とも言える同社では、ユーザーエクスペリエンスを重んじ、ECサイトの顧客体験向上にも力を入れている。なかでもサイト内検索は、2015年から「ZETA SEARCH」を導入、ユーザーから「こんなに商品検索が快適なサイトはない」とコメントも寄せられるほどだ。サイト内検索に携わるベイクルーズ、ZETAの皆さんに話を聞いた。

オン/オフ問わず統合的なUXを提供する、ベイクルーズストア

 ベイクルーズグループは、ファッションを主軸にしながらインテリア、フィットネス、飲食の4事業を展開。ブランドは約75あり、うち約半数がファッション領域である。既存の事業ドメインに限らず、顧客のライフスタイル全般にまつわるニーズやマーケットの変化を捉え、今後もさまざまな挑戦を続けていく考えだ。

 同グループでは、ファッション自社ECサイト「BAYCREW'S STORE」を運営。2020年8月期のEC売上高が510億円、うち自社EC売上が391億円を占め注目を浴びた。ECを含めた同社のデジタル戦略について、UI/UXのディレクションを行う玉川さんはこう語る。

玉川(ベイクルーズ) オムニチャネルや、OMO、ユニファイドコマースと時代によって呼びかたは変わるものの、本質的には同じであり、オンライン/オフラインにかかわらず統合的なユーザーエクスペリエンスを提供するというものです。その思想を実現するために自社EC中心の事業構造への変革に対し、いち早く取り組むことができたのが、2020年8月期のEC売上高にも反映されていると思います。

株式会社ベイクルーズ EC統括 ProductDesign Div ディレクター 玉川寛一さん
株式会社ベイクルーズ EC統括 ProductDesign Div ディレクター 玉川寛一さん

 自社ECのユーザーエクスペリエンスを高めていくには、最適なツールを導入し、改善を続けていくことも欠かせない。先進的な取り組みで知られるベイクルーズは、さまざまなツールを積極的に導入していることでも知られている。

玉川(ベイクルーズ) 厳密に選定基準がある訳ではなくケースバイケースですが、「同じカテゴリのツールでも機能や特徴等に大きな差があるため、自社ECをグロースさせる上で役立つかどうか」「他のシステム間連携が容易か、他のツールとの整合性やカニバリズム等問題が発生しないか」「セキュリティや機能のアップデート、不具合対応、スケーラビリティ等観点から自社構築よりもメリットがあるか」の3点はとくに重視するポイントです。自社で開発することも手段のひとつとして検討はするのですが、サイト内検索については専門分野になるため自社でという選択肢はありませんでした。

 ベイクルーズでは2015年にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入。以来、6年間継続して使い続けている。

玉川(ベイクルーズ) 導入以前は別のツールを使っていたのですが、2015年当時は、絞り込み検索・全文検索・サジェストに対応できていませんでした。また、サイト内検索はサイト内のさまざまなページに反映される機能ですから、セール時などアクセスが極端に集中する際にはレスポンス性能が落ちるという課題もありました。これらを改善するため、高機能なサイト内検索として存在感を放っていた「ZETA SEARCH」を導入することに決めました。私はその頃別の企業に所属していたのですが、ZETAの代表の方がメディアに登場し、『検索は最高のおもてなしである』とのメッセージを発信されているのを目にして、惹かれた覚えがあります(参考記事)。

出張(ZETA) 以前のツールの機能を一部引き継ぐといったことはせず、サイト内検索はどうあるべきかをベイクルーズ様とともに定義し、ゼロから作っていきました。日本でオムニチャネルが注目される前から店舗取り寄せを想定されており、「オンライン/オフラインにかかわらず統合的なユーザーエクスペリエンスを提供する」という戦略が当時から一貫していらっしゃることを感じます。

ZETA株式会社 執行役員 エンジニアリング担当 GM/博士(情報科学) 出張純也さん
ZETA株式会社 執行役員副社長 博士(情報科学) 出張純也さん

 「ZETA SEARCH」(当時の名称は「ZERO ZONE SEARCH」)導入により、絞り込み検索・全文検索・サジェストなど現在では当たり前になったサイト内検索の機能をいち早く実装した他、ブランドごとの商品一覧等の特定の括りにおける商品一覧を表示するのにも「ZETA SEARCH」を利用している。また、セール時に課題になっていたアクセス負荷については、サイト内検索においてはZETA側がサーバーを用意するなど対応し、ベイクルーズ側の負荷が軽減。結果として、サイト内検索のスピードもアップし、常時安定して検索できる状態が提供されている。さらに、新たな取り組みを行う際のフォローも手厚い。

出張(ZETA) 新たな取り組みを行う場合、ツールによっては事業者様側でデータをご用意いただいたり、手動での作業が増えたりするのですが、ZETAでは機能面でそれをカバーすることができます。たとえば新商品をECサイト上でクローズアップしたい場合、「ZETA SEARCH」なら検索エンジンに一任し、新商品が登録されるたびに自動でブランドページのトップに表示するといったことが行えます。売上順、人気順のような軸でも可能です。事業者様の運用負荷少なく、新たな取り組みが行えることはツールを選ぶ際の重要なポイントのひとつになると思います。

二人三脚でユーザーの思いを無駄にしないサイト内検索を実現

 ベイクルーズでは6年間「ZETA SEARCH」を用い、サイト内検索を改善し続けてきた。目的は単なる売上アップに止まらず、ユーザーエクスペリエンスの向上を目指している。

玉川(ベイクルーズ) 直近では、ユーザーが検索したワードと商品のマッチングを行うためのスコアリングのロジックに、ユーザー行動を加味するという取り組みを行っています。カートに入れていただきやすい傾向にある商品のスコアを上げるといった調整を行うことで、ユーザーのニーズにより近いアイテムを上位表示できるのではないかという考えによるものです。画像認識AIで付与されたタグを絞り込みに活用したり、翻訳サービスと連動した探しかたの環境検討についても、並行して進めています。

出張(ZETA) 解説しますと、たとえば「アウター」「ジャケット」それぞれで検索した場合、クリックし、カートインした商品はおそらく異なります。それぞれのキーワードで検索する際に込められた思いを見失わないように、その後のユーザーの行動を追いかけて、本当に欲しかった商品を提示するための努力です。格好良く言えば「ユーザーの思いを無駄にしない検索」ですね。ユーザーの負担にならないように、たくさんの商品を見ていただけるような取り組みをしています。サイト内検索における新しい取り組みは、玉川さんが入社された頃から加速している印象です。

市川(ZETA) ベイクルーズ様には「ZETA SEARCH」を最大限にご活用いただいていると感じており、ありがたい限りです。新しい機能ができるたびに積極的にご提案させていただいています。

株式会社ベイクルーズ EC統括 System solution Div WebApplication Sec 三上和志さん
株式会社ベイクルーズ EC統括 System solution Div WebApplication Sec 三上和志さん

 ベイクルーズでは、ECの機能ごとに改善プロジェクトが動いている。サイト内検索については、ディレクターの玉川さん、エンジニアの三上さん、UI/UXデザイナーの金さんが参加、プロジェクトチームにはZETAのエンジニアも含まれる。

三上(ベイクルーズ) 先ほど出張さんがおっしゃった「ユーザーの思いを無駄にしない検索」のような思想ある提案をいただけることに加え、エンジニアの皆さんもプロジェクトチームのミーティングに参加し、事業会社側の課題に対して並走していただけるところにとても魅力を感じています。最近は、さまざまなツールがSaaS化していく中でカニバリも生まれていますし、学習コストもかかっています。適切な運用管理やデータ連携等、事業者側のツール関連業務が煩雑になってきている印象です。そのような課題についても、エンジニアの皆さんと直接コミュニケーションを取り、ご相談できるのがありがたいですね。やりとりも非常にスムーズです。

 私たちは多少カニバリがあっても、餅は餅屋と言うように、その分野でもっとも強いツールを使っていきたいと考えています。ZETAさんはその考えを尊重し、強引な営業をなさらないところにも好感を持っています。ベイクルーズのシステムのことをきちんと理解してくださっているので、頼りになります。

金(ベイクルーズ) カスタマイズにも柔軟に対応くださり、パッケージでは難しいUI/UXを実現することができています。

出張(ZETA) ZETAのエンジニアが直接、事業者様のエンジニア、マーケター、EC責任者の皆様とやりとりをさせていただくことで、信頼関係が生まれると考えています。ZETAでは、カスタマーエクスペリエンス(CX)と表現しますが、UI/UXはお買い物体験の始まりです。ZETAの製品仕様だからというところで発想が止まってしまっては、お客様のサイトのCXを改善し続けることはできません。直接的には自社製品の「ZETA SEARCH」の開発を行っていても、本質的にはベイクルーズ様のECサイトの開発に携わっているということ。数字では見えづらい部分ですが、ZETAの特徴のひとつだと思います。

株式会社ベイクルーズ EC統括 ProductDesign Div UI/UX Sec 金サンウンさん
株式会社ベイクルーズ EC統括 ProductDesign Div UI/UX Sec 金サンウンさん

 ZETAと二人三脚で改善に取り組むベイクルーズのサイト内検索については、ユーザーから次のようなコメントが寄せられている。

  • こんなに商品検索が快適なサイトはありません。写真も口コミも豊富で、ネット通販の一番のネックであるサイズに関する不安がかなり軽減されます。
  • ベイクルーズストアで買い物し慣れていると、他のブランドサイトがとても不便に感じるくらいです。 これからも快適なサイトであり続けてください。

出張(ZETA) そもそもサイト内検索の機能は、根本的には「絞り込み」と「並び替え」のふたつで、その意味ではベイクルーズ様も同様の機能をお使いです。機能をいかに使いこなすかで差が出てきます。ベイクルーズ様は、サイト内検索を使いこなすのが飛び抜けてうまいということだと思います。『こういう絞り込みをやりたい』と生まれてくるアイデアそのものが優れていらっしゃるということでしょう。

玉川(ベイクルーズ)半年に一度、NPSを実施しています。ECの機能ごとにUI/UXをお尋ねしており、私たちはサイト内検索に関するユーザーボイスのすべてに目を通します。その上で、いちばんニーズが高そうなものから改善していきます。アイデアは私たち主体というよりも、お客様の声から生まれていると言って良いかもしれません。

日々変化するユーザー、環境に対応するべく最善を尽くす

 今後のベイクルーズのデジタル戦略について、オンライン/オフラインにかかわらず統合的なユーザーエクスペリエンスを提供するという根本は変わらないままだが、コロナ禍もありDX推進についてはスピード感が増していると言う。その上で「ZETA SEARCH」やZETAに期待することを聞いた。

玉川(ベイクルーズ) ファッションにおけるキーワード検索の永遠の課題として、「言語化しづらい」というテーマがあります。 街で見かけて「良いな」と思った服をネットで探そうとしても、言葉でどう表現して良いかわからないから検索できないというユーザーは少なくないでしょう。画像検索はひとつの解にはなったものの、画像をアップする行動を能動的に行うユーザーはまだまだ限られています。 能動的なアクションに至らないマス層に対し、わかりやすい検索を提供するにはどうしたら良いか、今後も一緒に考えていただければと思います。

ZETA株式会社 セールスグループ マネージャー 市川敬貴さん
ZETA株式会社 セールスグループ マネージャー 市川敬貴さん

 さらにベイクルーズでは、健全な企業経営を実現するべく、適量生産適量販売、セール以外での値下げをしない方針が打ち出された。それに伴い、ユーザーレビューを集める施策として一般的なポイント還元もNGとなった。ユーザーから自然にレビューを寄せてもらえるような仕組みを作るため、ツールの再検討も視野に入れている。

市川(ZETA) レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」には、ユーザー間のやりとりでレビューを集める機能があります。ポイント獲得目的の質の良くないレビューが増えたり、事実無根の悪質なレビューが他のユーザーに影響を与えてしまうといった課題を解決するためにも、レビューを正当に評価し、投稿すると別のメリットがある仕組みが必要だと考えていました。たとえば、レビューにいいねボタンをつけたり、レビュアーごとにまとめてレビューを閲覧でき、フォローできる仕組みも有効だと思います。アフィリエイトのように、自分が投稿したレビューがきっかけで購入されたことが還元されれば、いっそう良いものを他人に勧めたくなりますよね。

 コロナ禍で話題の、チャット接客やビデオ接客、ライブコマースといった、実店舗販売員によるデジタル接客。ベイクルーズはその点でも、先進企業として注目を浴びている。ブランドや販売員が自発的にデジタル発信を行い、動画クリエイティブの数も膨大なものになった。動画にもサイト内検索の絞り込み機能を実装したり、SNSで紹介した商品をECサイト上の検索結果でも上位に表示したいなど、新たなアイデアが生まれている。

出張(ZETA) いただいたアイデアの他にも、デジタル上でのコミュニケーションが増えるほど、お客様から寄せられるお問い合わせも増えますよね。内容が重複するものはFAQにまとめ、質問で検索すると回答が表示されても良いですし、質問を入力するとスタッフの方や他のユーザー様が回答できる双方向なQ&Aの仕組みを取り入れても良いかもしれませんね」

玉川(ベイクルーズ) レビューについてのご提案も魅力的ですし、お客様からのお問い合わせについても確かに増えており、カスタマーセンターのサポートを行いたいと思っていました。今後もZETAさんには、気軽にご相談できてご提案もいただけるような、対等なビジネスパートナーとしてご協力いただければと思います。

集合写真

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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