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ECzine Day 2019 Autumn レポート(AD)

「成果につながる顧客体験」とは? ウェブ接客の成功事例から見る効果的手法と取り組みのポイントを解説

良い顧客体験を提供し続けるには試行錯誤が重要

 こうした事例を振り返り、深田氏は「いずれも良質な顧客体験の成功事例だが、はじめから正解が見えていたわけではない」と語り、「成功の鍵はデータで効果を検証しながら、試行錯誤を繰り返すことにある。デキる店員も試行錯誤を繰り返しているのと同じ」と強調した。そして、試行錯誤すべき要素として「場所(ページ)」「タイミング」「内容」の3点を挙げた。

 たとえば、前出のワコールの事例の場合、まずはデータをもとに選べないでいる「場所(ページ)」はどこか仮説を立て、検索ページや一覧ページなどで選べないと思い始める「タイミング」を手が止まるタイミングやスクロールの状況などから想像した。そのうえで、大量の商品から選べない場合に選びやすくする声がけの「内容」について考察を行った。

 このように仮説を立てて実行し、検証するための分析データが一定量蓄積されるまでには時間がかかる。深田氏によると、「ひとつのウェブ接客の検証には1ヵ月くらい必要で、ひとつの接客シナリオあたり3回程度検証する必要がある」と言う。つまり3ヵ月かけるのが妥当であることを説明した。

 なお、ポップアップ型ウェブ接客は「うざい」と思われるのではないかと懸念する人たちに向け、Sprocketで実際に行ったユーザーアンケートの結果を提示した。ある施策において、ポップアップを邪魔に感じたという人は10人中ひとりだったという。深田氏は「ユーザーから見て良質な接客体験になっていれば、『うざい』と思われることはない」と自信を見せた。

 以上を踏まえ、深田氏は「『ユーザーが自分で情報を見つけることは困難である』という前提で顧客を観察し、状態に沿った接客体験の提供が必要。そのためには試行錯誤が大切」と繰り返し、セッションのまとめの言葉とした。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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