「チャネルをただつなげればいいわけではない」
STAFF STARTとの連携も
実店舗とECだけではなく、より多様なチャネルに対応していくことも欠かせない。最近では、LINEやInstagramなどのSNSを通じた顧客とのコミュニケーションが、重要なチャネルのひとつとなっている。futureshopでもLINEと会員IDを連携するオプションを提供している。
「リピートにつながるコミュニケーションではLINEがいちばん効果的だと考えています。お客様の消費行動の変化に合わせて、LINE、実店舗、ECサイトなどのあらゆるチャネルでつながっていく必要があります」
2018年の6月より日本でもリリースされた、Instagramへの投稿画像に商品ページへのリンクを追加できるショッピング機能「ShopNow」へもいち早く対応。開始から8ヵ月ですでに約600店舗が申し込んだ。さらに、スタッフのコーディネート撮影からページ作成までをスマホで完結できるオプションの提供を開始。それがコーディネート画像に着用アイテムの商品ページリンクを簡単に紐付けられるバニッシュスタンダード社のアプリ「STAFF START」との連携だ。
「今はSNSを中心に個人がクローズアップされる時代です。これまで影響力のあるスタッフの方が個人レベルでやっていたことを、仕組み化して企業として取り込んでいくことも重要になっていくと思います」
オムニチャネル化にあたっては、顧客と接点をもてるチャネルがどれだけあるかを把握し、チャネル間のデータ統合が第1歩となる。しかし、単にチャネルを増やしてつなげればいいわけではない。チャネルごとに統一された価値を提供すること、そのためのスムーズな動線を設計することも非常に重要だ。
「ブランドの各チャネルに統一感がなければファンにはなってくれませんし、チャネル間をいかに違和感なく移動できるかも重要です。LINEの画面からいかにスムーズにECサイトへ移動してもらい購入につなげるか。スタッフのコーディネートからいかにスムーズに商品ページに遷移できるか。そうした動線設計にも非常にこだわった仕組みづくりをしています」