優れたUXを実現するために、明日から改善できる7つのヒント
それでは優れたユーザーエクスペリエンスを実現するには、どのようなことをしたらいいのでしょうか。下記の7つのチェック項目を参考にすると、改善点やアイディアがいくつか見つかるはずです。
1)短期間で収益を上げることを目指していないか
越境ECサイトを立ち上げてすぐに売上が立ち始め、利益が出る企業は稀です。多くの成功している企業は、長期間運営していくなかでサイトがレベルアップしていき、リピーターが売上を支えてくれています。
また成功している企業は、時を経るごとにサイトが強化される仕組みに投資をしています。1年目は利益が出なくても、「お客様に訪れてもらい、データを蓄積していくもの」だと捉えるのがオススメです。
蓄積されたデータを分析した結果、もしユーザーの購入がまったくない状況なのであれば、集客・接客・成約・再訪問のフローのどこかに改善の余地があるはずです。
逆に、少しでもユーザーが購入してくれているのであれば、
- なぜ購入してくれたのか
- どのようにしたらファンになってくれるのか
を考えることが重要です。
時には、ユーザーの心を掴むためのアンケートや送料無料キャンペーンなど、利益度外視の施策を試してみることも大切です。
2)会員登録をしなければ購入できない状態になっていないか
せっかく商品に魅力を感じて購入を検討したものの、会員登録ページに遷移し、専用フォームに個人情報を入力しなければいけないとなると、その煩雑さから離脱してしまうケースも少なくありません。
カートASPの導入を考える際には、会員登録をしなくても購入可能がどうか、をひとつの基準として考えるといいでしょう。
3)正しい英語表現で購入方法や返品ポリシーなどの情報が掲載されているか
どんなに魅力的な商品を扱っていても、不自然な英語表現のサイトにクレジットカード情報を入力するのは気が引けるものです。正しい英語で書かれておらず、ユーザーに違和感を与えていることが離脱の要因になっていないでしょうか。
- 返品、返金ポリシー
- 配送について
など、特にお金や配送に絡む部分は、必ず英語ネイティブのチェックを入れるようにしましょう。
4)ターゲットは絞られているか
越境ECサイトを構築し、海外をターゲットにすれば売れるというのは迷信です。まずはターゲットを明確にするためのテストマーケテイングが必要です。御社の商品を求めている人が、どこの誰なのかを整理しましょう。
例えば、TOYOTA HiAceを取り扱っている海外向け中古車販売サイトでも、国によって売れる年式の車両は異なります。中古車の場合、国によって年式規制があり、タンザニアでは売れるけどケニアでは売れない年式の車両などがあります。また国によって購買力が異なるので、同じTOYOTA HiAceでも売れる年式のゾーンが異なります。
ターゲットとする国が異なれば、彼らの細かなニーズも異なるので、サイト上で伝えていくメッセージも変わっていきます。
英語圏と一括りにするのではなく、国籍、年齢、性別、家族構成、収入、彼らの悩み・願望などを、できるだけ具体化することで、サイトに訪れてから購入するまでのストーリーが見えてきます。