現地まで職人に会い行く!メイドインジャパンの一級品を扱うECサイト「MONOHUB」
――「MONOHUB(モノハブ)」立ち上げの経緯を教えてください。
「日本からグローバルで戦えるサービスを生み出したいと考えていました。ECがどうしてもやりたいわけではなくて、情熱を持てるのは世界の役に立ちつつ、日本の発展に貢献すること。でもチャリティではなく、ちゃんとビジネスとして成立すること。そう考えていった時に、私たちの1つの答えとして、メイドインジャパンの一級品のみに限定したECサイトにたどり着きました」
――「一級品」の基準はありますか?
「メイド”バイ”ジャパンではなく、メイド”イン”ジャパンであることが前提です。数値的な基準はありません。私たちの場合、事前に徹底的に調査を行った上で、必ず現地に行って、商品、製造工程、作り手の方の人間性・想いも含めて、モノにちゃんとしたストーリーがあるかを見ています。そんな基準でいいのかというご意見もあるかもしれませんが、創業メンバー3人で、そのモノをトータルに見てどう感じたかを何よりも大切にしています」
――商品を選ぶ上で、何か特別なエピソードはありますか?
「エピソードだらけです(笑) なかには、はじめにお電話した際に、『もう在庫がない』と一度断られたこともありました。それでもレンタカーで10時間かけて現地に行き、私たちの想いを伝えたところ、作り手の方から『いや実はね、その商品はないんだけど、次を考えてるんだ』と言われ、はじめて奥の部屋に通されました。
『今はこれしかなくて、たぶん美術館に展示されるようになると思うんだけど、他にも作ろうと思ってるんだ』と言われたんです。そこから半年後、『もうちょっと生産しようと思ってたけど、やっぱりやめる。もう1つだけ作るからそれと合わせて任せるよ』って。嬉しかったですね。
『MONOHUB』を始めるまでは職人さんと接する機会がありませんでしたが、お話しさせていただくたび、その強い信念に驚かされました。今の日本を支えてきた方々のリアルな姿を感じることができました。
正直、インターネット販売に対して積極的でない作り手の方は多くいらっしゃいました。しかし、お話をじっくり伺ってみると根底にあったのは『お誘いの話はたくさん来るけど、インターネットでは伝えきれないことがある。一番伝えたいのは実はそこなのに……』という不安の声でした。一級品をインターネットで広めるためのキーポイントは、作り手の気持ちをどう反映させるかだと気づきました。
MONOHUBが既存のECサイトと大きく異なる点は、商品情報だけではなく、その背景、作り手などの情報をふんだんに盛り込んでいるということです。そのきっかけは職人さんに直接お会いして聞いた『生の声』でした」
――メイドインジャパンの一級品は世界に受け入れられますか?
「少なくとも私たちはそう信じています。日本中を巡る中で、日本人でも知らない素晴らしいものが、日本にはまだまだたくさんあることをこの目で見てきました。日本国内でもまだあまり認知されていない最高級の商品が、『MONOHUB』には掲載されています。その商品を欲しがる方は日本国内にも必ずいらっしゃるかと思います。
ただし、私たちはその最高級な商品を世界のみなさんに知っていただきたいという想いがあります。『メイドインジャパン』そして『一級品』、受け入れてくださる方は絶対にいる。その方に届けたいというのが私たちの想いです」