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サイト内検索エンジンのススメ

サイト内検索エンジンのススメ[2]ECサイトの改善は「PV向上」より「最適化」 サイト内検索で解決できる3つの課題


意外と知らない「サイト内検索エンジン」の詳細。マーケティングツールとして最大限活用するには? 今回のテーマは、サイト内検索がなぜ必要なのかについてです。

ECサイト改善は、単純な「向上」より「最適化」

 多くのECサイトでは、「直帰率」「ページビュー数(PV数)」「コンバージョン率(CV率)」「1回購入あたりの顧客単価」などを運営上の指標として設定しています。基本的な考え方としては、それら指標を改善していけば良いのですが、いくつかの落とし穴があるので注意が必要です。

 たとえば、「サイト全体のPV数やセッションあたりPV数は多ければ多い方がよい」や「顧客単価は高ければ高い方がよい」なども、一見もっともらしい指標のようですが、実は100%正しいとは言い切れないのです。

 こんなケースを想像してみてください。ユーザービリティが悪いサイトで、ユーザーが欲しい商品になかなかたどり着けず、サイト内を長い時間さまよう。品揃えが乏しいサイトや在庫情報の更新が遅いサイトで、ユーザーがサイト内を散々回遊した挙句に「欲しい商品がなかった」「在庫がなかった」となり、買わずにサイトを離脱する。

 このようなケースでは、結果的に無駄な「PV数」がカウントされてしまい、見た目の「サイト全体のPV数」や「セッションあたりPV数」が良いスコアになる可能性があります。

 「顧客単価」についても、「売上=購入人数×購入頻度×単価」の計算式で考えれば、疑いなく「高ければ高い方が良い」とは言えないでしょう。単価を上げることに注力しすぎて、対象顧客(購入人数×購入頻度)を選別する結果になり、売上が減少してしまうこともあるはずです。実際に、逆のケースとして送料無料になる金額ラインを4,000円から2,000円に下げた結果、顧客単価は30%下がったものの、購入頻度が上がって売上が1.5倍になったという事例もあります。

 サイト運営上の指標を単純に「向上させる」という側面だけではなく、サイトの特性や販売戦略、ユーザーの傾向などを踏まえた上で「最適化する」という観点がこれからは重要になってくるでしょう。

ECサイト上での「接客」の善し悪しが勝負を決める

 ECサイト運営の最適化の鍵は、サイト上での「接客」をいかに最適化していくかにあります。「サイト上での接客」と聞くと、少し違和感があるかもしれませんが、それほど難しい話ではありません。通常の店舗で当たり前のように行われている「接客」をECサイトでもやりましょう、ということです。

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この記事の著者

ナビプラス株式会社 執行役員 セールス&マーケティング部 部長 高橋敏郎(タカハシ トシロウ)

大学卒業後、インターネット広告代理店にてIT関連メディアやリスティング広告、サイト構築の営業に従事。その後、人材紹介会社におけるインターネット関連企業の採用支援業務などを経て、2010年の会社設立とともにナビプラス株式会社に参画。現在は、大手EC事業者への営業のほかマーケティングやアライアンス関連業務などを...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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