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かつてのカリスマ店員は今のインフルエンサー SHIBUYA109の「人」単位のECとオムニチャネル

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 アパレルEC関連のさまざまなゲストをお招きし、メガネスーパーでECを統括する川添隆さんと対談していただくこのコーナー。第13回は、SHIBUYA109エンタテイメントの澤邊亮さんが登場です。渋谷のランドマーク的存在「SHIBUYA109」が、オムニチャネル時代に「ヤカタ」として行った公式サイトリニューアルの目的とは。

SHIBUYA109が公式サイトをリニューアル 澤邊さんと語る

SHIBUYA109エンタテイメント澤邊さん(左)とメガネスーパー川添さん(右)

川添(メガネスーパー) 改めて、澤邊さんのご経歴、現在の業務内容などを教えていただけますか?

澤邊(SHIBUYA109) 元々は東急系の企業で、駅の開発やたまプラーザテラスのリニューアルといったリアルの現場に、およそ8年いました。

キャリアの中で転機になったのが、2013年にSHIBUYA109公式通販の部署に異動になったことです。それまでECの知識はあまりなかったため、必死で勉強したのを覚えています。思えば、その頃から経営層がオムニチャネルを意識していたのか、ECと商業施設の相乗効果を図った全社のデジタル戦略を担う部署ができ、そこも兼務することになりました。

実は昨年まで当社では、SHIBUYA109、109MEN'S、SHIBUYA109公式通販の運営部が3つの部署に分かれていました。いわゆるリアルとネットという見えない壁があり、考えかたもまったく異なる組織だったのですが、この4月に三部署を統一しました。先行して昨年の10月には、SHIBUYA109、109MEN’Sなど8つの施設のサイトと2つの通販サイトを統合して、SHIBUYA109の公式サイトもリニューアルしました。

リニューアルしたSHIBUYA109公式サイト

川添 前職でお世話になっていたので今日は楽しみにしていましたが、貴社の中でのリアル店舗とECがひとつの部署で管轄されているんですね。やはり、いわゆる「109系」のレディースアパレルECを経験し、現在は客観的な立場から見ても、やはりSHIBUYA109は唯一無二の存在ですよね。ブランドやフロア指名の来店もあるし、好きなブランドがなくても、SHIBUYA109に行く、そして何かを購入するだけでなく、そこで感じ取ったトレンドを持ち帰るお客様が、いつの時代もいらっしゃるイメージがあります。「ヤカタ」としてのSHIBUYA109と、中に入っているブランドとの統一感、それぞれがお客様と独特の信頼関係を築いている。

私も年初セールの手伝いに来たことがあるのですが、大声で呼び込みをする各テナントの活気や、ライブ感というかお祭り騒ぎ感は忘れられません。福袋を買った後に、その場で知り合ったお客様同士がその場で物々交換するのも渋谷の風物詩。ブランドと、働いているスタッフと、楽しみにしているお客様がすべて一体となって作り出すエネルギーの塊、カルチャーは他にないですよね。

一般的なレディースアパレルブランドとの違いは、ブランドの成り立ちから来るのだと思います。アパレル企業が新たなブランドを作る際は、たとえば「この層をターゲットにして、カジュアルテイストの低価格ゾーンのブランドがうちにはないよね」といったふうに、自社のブランドポートフォリオや、出店するヤカタの要請に応じて立ち上げることが多いですよね。

しかし109系のブランドは、あるひとりのセンスや信念から立ち上げ、その人を信じてついてきた人がスタッフになることが多い。価格帯やデザイン性は違えど、ある意味、デザイナーズブランドと成り立ちが似ています。そのためブランドが発するメッセージも明確で、世界観もお客様に共感されやすい。109系のブランドは人が中心にあるんです。

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