Amazonで越境ECに取り組む、ふたつの方法
人口減などを理由に、国内消費の縮小が懸念されるなか、「越境EC市場」が注目されています。筆者もクライアントから、「Amazon.comに出品して米国で販売したい」という声をよく聞くようになりました。
Amazonはもとが米国の会社であり、ビジネスの仕組みやサイトの見た目などは大きく変わりません。越境ECを手軽にスタートさせるには、Amazonが手軽だと考えるのも不思議ではありません。
それでは実際に、Amazonで越境ECができるのでしょうか。海外に向けて、Amazon で販売するには、大きく分けてふたとおりの方法があります。
- Amazon.co.jp に出品して海外から注文を受ける。
- Amazon.comなどAmazonグローバルセリングに出品する。
1.Amazon.co.jpに出品して海外から注文を受ける
通常どおり出品して、海外ユーザーからの注文を待つだけです。実際、Amazon.co.jpに出品していると、海外ユーザーからの問い合わせ・購入もあるようです。
この場合、出品者にほとんど負担がない一方、購入する消費者側のハードルが上がります。消費者は、日本語サイトを理解できる一部のユーザーに限られます。広く「Made in Japan」を求める海外の人に販売できるわけではありません。
2.Amazon.comなどAmazonグローバルセリングに出品する
グローバルセリングとは、アマゾンジャパンが2014年から注力しているプログラムのひとつで、主にAmazon.co.jpで出品している出品者を対象に、米国のAmazon.comでの海外販売をサポートしていくプログラムです。
Amazon.com など、海外のサイトに出品する場合は、サイトの翻訳や外国語でのカスタマーサポートなど、乗り越えなければならない「言語の壁」があります。
ほかにも、自ら出品者が現地法人や管理事業所を設立するのであれば問題ありませんが、返品の場合の返品先を確保するなど、米国に所在する代行業者に依頼しないといけないケースもあります。
とはいえ、Amazon.com を閲覧し、「Made in Japan」を求める消費者の、市場規模の大きさは魅力的です。
以上、簡単にメリット・デメリットを紹介しました。それを踏まえたうえで、それぞれの具体的な方法を見ていきましょう。