HTMLメール作成に欠かせない「構成案」とは
前回は、「シナリオ設計」の話をした。
「ここまで詳細に落とし込めば、あとはもう作るだけでしょう!」と思った方、ちょっとお待ちください。テキストメールの場合は、「あとはもう作るだけ」でいいのだが、HTMLの場合はもう1ステップ、「構成案」の作成が必要だ。
では、「構成案」とは何か?
見た目だけでいうとワイヤーフレームとほぼ同じであるが、ワイヤーフレームとは目的が異なる。
ワイヤーフレームが主に「デザイン」の確認を目的としているのに対して、「構成案」は主に「ストーリー」の確認を目的としている。
では、なぜそんなものが必要なのだろうか?
テキストメールの場合は、作成した「シナリオ」どおりに書き起こしていけば、「ストーリー」や目的からずれるということは、ほぼ起こらない。
ところが、HTMLメールの場合は、「シナリオ」からいきなり「デザイン」にバトンを渡してしまうと、「ストーリー」や目的が十分に引き継ぎきれなかったということが起こってしまいがちなのだ。
それは、テキストメールの場合、基本的に
- 要素:文章のみ
- 流れ:縦(下)のみ
- 重みづけ:均一のみ
であるのに対し、
HTMLメールの場合、
- 要素:文章、写真、イラスト、図表etc…
- 流れ:縦+横
- 重みづけ:画像の大きさや色使いなどによって強弱がつけられる
からである。
したがって、デザイナーがシナリオの意図をしっかり理解してデザインしないと、目的を果たし切れていないHTMLメールが出来上がってしまう可能性があるのだ。
洗顔用石鹸を題材にして、簡単な例で説明しよう。