エントリーフォーム上での正しいメアド取得に貢献「Email Validation」
「Email Validation」は、メールを配信することなくメールアドレスの配信可否を判別するソリューションで、2つの利用手法があるとエクスペリアンジャパン古瀬氏は説明する。
ひとつは保有するメールアドレスリストに対し、一括で配信可否を判別する「List Cleansing」。もうひとつが、フォーム入力時にAPIによってメールアドレスの配信可否をリアルタイムに判別する「Real-time Validation」だ。
本セミナーでは、後者の「Real-time Validation」がメインに説明された。
「Real-time Validation」における判別は、既存の「入力形式チェック」に加え、実際にISP/ESPに通信する「ドメインチェック」「アクティブチェック」を加えた3つの方式を、ユーザーの入力完了時に即座に行う。その間わずか1〜2秒程度。
この判別によって配信不可と検知されたメールアドレスに対しては、リアルタイムにメッセージを表示することができるため、入力者自身がタイプミスやエラーを発見できる。これが正確なメールアドレスの取得を強力にサポートする。
古瀬氏曰く、エントリーフォームに入力作業を行っている時、ユーザーはすでにその製品・サービスの利用を想像しており、高揚感や期待感が高まっている状態にあるという。そこに入力の煩わしさや入力ミス、ダブルオプトイン時のトラブルが発生すると、高まっていた感情は一気に冷め、離脱につながってしまう。エクスペリアンジャパンの顧客の事例としては、以下のような離脱率、不達の数値が出ている。
- メールアドレスを2回入力させる仕組みによる離脱:6%
- 登録完了メールの不達:5~10%
「もっとも深刻なのは、ダブルオプトイン時の本登録用URLが入ったメールが届かないこと。せっかく労力と時間をかけたにも関わらず登録完了できないため、ブランドに対するイメージまでもが悪化し、ユーザーによっては二度と戻ってこないでしょう。また、中澤さんもおっしゃったとおり、LTVの視点での機会損失も大きなものです」
また「正しいメールアドレスを取得することは、その後のすべての施策を改善し、マーケティング全体のROI改善につながる」と古瀬氏。
最初のCVRの向上により、CPAが改善する一方、活用できないデータを保持し続けるDBコストは削減できる。また、コミュニケーションエラーを低減してCSレベルが向上、メールが届くことにより販促効果も向上していくと解説し、売り上げやLTVを最大化するためにも、まずは正しいメールアドレスの取得が重要であると講演を締めくくった。