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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

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10%の誤ったメールアドレスが顧客獲得・LTVにもたらすインパクト 正確なデータ取得のための秘策とは

2015年12月1日、エクスペリアンジャパンは、「Experian Data Management Association -Vol. 1 顧客中心マーケティングの鍵はエントリーフォームにあり」と題し、セミナーを開催した。基調講演には、ガリバーインターナショナルの中澤伸也氏が登壇。「マーケティング環境の変化に対するプッシュ型施策の重要性」をテーマに講演を行った。  

エクスペリアンジャパン主催セミナー:顧客中心マーケティングの鍵はエントリーフォームにあり

 エクスペリアンジャパンが開催した「Experian Data Management Association」。第1回のテーマは、「顧客中心マーケティングの鍵はエントリーフォームにあり」を掲げた。

 マーケティングオートメーションやDMPをはじめとしたテクノロジーの進化により、One to Oneのアプローチを実現する環境が整いつつある。しかし施策の源となる、正確な顧客データの獲得ができなければ、精度の高い顧客中心マーケティングを行うことは難しい。

 本セミナーでは顧客データの獲得ポイントのひとつ「エントリーフォーム」にフォーカスし、エントリーフォーム上での正確な情報取得の重要性と具体策を、3名の講師が別々の視点から提言した。

 まずは、ガリバーインターナショナル 中澤伸也氏の基調講演から、事業者サイドの見解をお届けしよう。

基調講演:マーケティング環境の変化に対するプッシュ型メディアとシナリオの重要性

株式会社ガリバーインターナショナル
Gulliverデジタルマーケティングチーム チームリーダー
兼 Gulliverリアルマーケティグチーム チームリーダー
中澤伸也氏

 まず背景として「顧客の行動とマーケティングのやりかたが大きく変わった」と中澤氏。

 ネットへの常時接続を可能にするスマホの登場、分析環境の高度化によって、顧客が望むコンテンツ、タイミング、チャネルをマーケターが把握できるようになった。これによりマーケターの意図したタイミングでコミュニケーションできる、LINE、アプリプッシュ、SMS、メールといったプッシュ型施策が重要になってくる。

 プッシュ型施策とひとくちにいっても、事業モデルや商材によってその手法は異なる。

 たとえばガリバーインターナショナルの場合、中古車は高額で検討期間が長い商材。この場合初回購入に至るまでのアクイジション領域において、プッシュ型施策が効果を発揮する。

 「検討後期にリスティング広告などで一気に刈り取りを目指そうとすると、入札単価も高く競合も多いため、効率的ではありません。それよりも競争環境のゆるい検討初期に、”ライトコンバージョン”させるという考えかたが重要です。そして、よりコストの低いメールなどのプッシュ型中心のコミュニケーションに顧客を誘導し、徐々にコンバージョンへと近づけていくという方法が効果的です」(中澤氏)

 一方、以前所属していたゴルフダイジェスト・オンラインでは、初回購入までは短いが、その後いかに長くリレーションシップを保ちLTVを高めるかがキモになってくる。つまりリテンション領域において、プッシュ型施策が効果を発揮する。  

「正確なデータ取得」が課題のマーケターへ

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最適なタイミングで最適な情報を発信すれば、メールは読まれる

 SMS、アプリプッシュ、LINEなどさまざまなプッシュ型施策がある中で、リーチボリュームが大きく、二次コストが安いメールは、これからも主要なプッシュ型施策であり続けると中澤氏は言う。

 SNSやLINEの登場により、メールというチャネルは終わったという世論は後を絶たない。そんな中、ガリバーインターナショナルではある実験を行い、「開封率45%」という驚異的な数字を叩き出した。

 「たいしたことはしていません。お客様の購買意欲がもっとも高いタイミングで、『車を入荷しました』というメールを送っただけ。お客様は、情報が欲しい時にはいくらでも欲しいものです。つまり、その情報を届けるタイミングが重要であり、最新のマーケティングツールを活用すれば、それが実現できるようになっています」

 最適なタイミングで最適な情報を届けるためには、前提として正確なメールアドレスを保有している必要がある。しかし、その正確性がユーザーの入力に委ねられているため、企業側がコントロールしにくいのが悩みどころだ。

 ガリバーインターナショナルでは、ユーザーがエントリーフォーム上で、どの程度誤入力を引き起こしているかを把握するため、エクスペリアンジャパンの「Email Validation」が持つサービス「List Cleansing」を活用し、直近1ヶ月で獲得したメールアドレスにクレンジングをかけた。すると、10%のメールアドレスに誤入力があると判明した。

 「10%の割合が高いか低いかは人それぞれですが、私は非常にまずいと感じました。もしすべてのメールアドレスを広告媒体から獲得していたとして、メールアドレスの獲得自体がCVだとした場合、単純にCPAを10%悪化させたということになります。10億の広告投資であれば、1億を失ったということですね。

 また、LTVに換算するとさらに大きな損失になります。もし年間で10万人のメールアドレス獲得機会があれば、10%の誤ったメールアドレスがもたらす損失が、数千万円になる場合もあります」

 誤入力を防げない原因は、ユーザーがメールアドレスのタイプミスに気づく術がない点にある。このタイプミスをエントリーフォーム入力時に気づかせ、正確なメールアドレスの入力をアシストすることができたなら、10%の顧客が売上げに繋がったかもしれないと中澤氏は語る。

 今回活用したエクスペリアンジャパンの新ソリューション「Email Validation」は、メールアドレスの誤入力防止に貢献するだけでなく、LTV向上を考慮した新たなテクノロジーであると紹介し、次のセッションにつなげた。

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エントリーフォーム上での正しいメアド取得に貢献「Email Validation」

エクスペリアンジャパン株式会社
データソリューション セールスコンサルタント マネージャー
古瀬智志氏

 「Email Validation」は、メールを配信することなくメールアドレスの配信可否を判別するソリューションで、2つの利用手法があるとエクスペリアンジャパン古瀬氏は説明する。

 ひとつは保有するメールアドレスリストに対し、一括で配信可否を判別する「List Cleansing」。もうひとつが、フォーム入力時にAPIによってメールアドレスの配信可否をリアルタイムに判別する「Real-time Validation」だ。

 本セミナーでは、後者の「Real-time Validation」がメインに説明された。

 「Real-time Validation」における判別は、既存の「入力形式チェック」に加え、実際にISP/ESPに通信する「ドメインチェック」「アクティブチェック」を加えた3つの方式を、ユーザーの入力完了時に即座に行う。その間わずか1〜2秒程度。

 この判別によって配信不可と検知されたメールアドレスに対しては、リアルタイムにメッセージを表示することができるため、入力者自身がタイプミスやエラーを発見できる。これが正確なメールアドレスの取得を強力にサポートする。

 古瀬氏曰く、エントリーフォームに入力作業を行っている時、ユーザーはすでにその製品・サービスの利用を想像しており、高揚感や期待感が高まっている状態にあるという。そこに入力の煩わしさや入力ミス、ダブルオプトイン時のトラブルが発生すると、高まっていた感情は一気に冷め、離脱につながってしまう。エクスペリアンジャパンの顧客の事例としては、以下のような離脱率、不達の数値が出ている。

  • メールアドレスを2回入力させる仕組みによる離脱:6%
  • 登録完了メールの不達:5~10%

 「もっとも深刻なのは、ダブルオプトイン時の本登録用URLが入ったメールが届かないこと。せっかく労力と時間をかけたにも関わらず登録完了できないため、ブランドに対するイメージまでもが悪化し、ユーザーによっては二度と戻ってこないでしょう。また、中澤さんもおっしゃったとおり、LTVの視点での機会損失も大きなものです」

 また「正しいメールアドレスを取得することは、その後のすべての施策を改善し、マーケティング全体のROI改善につながる」と古瀬氏。

 最初のCVRの向上により、CPAが改善する一方、活用できないデータを保持し続けるDBコストは削減できる。また、コミュニケーションエラーを低減してCSレベルが向上、メールが届くことにより販促効果も向上していくと解説し、売り上げやLTVを最大化するためにも、まずは正しいメールアドレスの取得が重要であると講演を締めくくった。

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たかがメアド、されどメアド。誤入力防止で劇的に変わる入力完了率。

株式会社エフ・コード CMTO 門田芳典氏

 EFOツール「エフトラEFO」を提供するエフ・コード。同社の門田氏は、「EFOは、ウェブマーケティングにおける、費用対効果改善の定石のひとつ」と定義。

 なぜなら、ちょっとした工夫で50%前後の改善が可能で、他の施策と比べて手間も少ないからだ。しかしそんなEFOツールでも、メールアドレス誤入力による離脱を防ぐのは難しい。

 そこで、エクスペリアンジャパンが提供する「Email Validation」を自社のEFOツールに実装し、ある企業の会員登録フォームにおいて効果検証を行ったところ、登録完了率が実装前の1.2倍に改善した。

 「Email Validation」実装前のCVRが44%だったところ、実装した後には52%に改善。同サービスがダブルオプトイン形式を採用していることから、登録者のうち、8%が誤ったメールアドレスでエントリーしていたのではと門田氏は指摘する。

 門田氏は、「各社のエントリーフォームにおける顧客データの取得戦略は変化しており、LTV、ROIの視点からも、エントリーフォームは入力のしやすさに加え、取得するデータの正確さが重要になってきていると感じます。そのためにはEFOツールに加え、『Email Validation』のようなデータソリューションを用いることが重要になってくるでしょう」と述べ、講演を締めくった。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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