ソーシャルコマース続々 最短距離で購入できるECへ
ペイパルでは、ネットショッピングにイノベーションを起こそうと、新たな取り組みに邁進している。
「たとえば『ワンタッチ決済』。オプトインが必要ですが、あるデバイスを使って一度ペイパルで購入(ログイン)をすると、同じデバイスなら、他のペイパル利用店舗で購入する際も、ログイン不要のワンタッチ決済が可能になるというものです。ユーザーが持つスマホやタブレットを、身体の一部とみなすという発想ですね」
もうひとつのトピックスとして「ソーシャルコマース」、別名「コンテクシュアル・コマース」がある。2014年のFacebook、Twitterにはじまり、2015年はGoogle、Pinterest、Instagram、YouTubeなどが相次いで発表した。
「今後のEコマースは、わざわざECサイトに行って買うのではなく、普段メッセージをやりとりしているところから、そのまま買えるようになっていくでしょう」と杉江さん。
たとえば「Pinterest Buyable Pins」では、掲載されているすべての商品が購入可能。この裏側は、ペイパルの仕組みで動いている。
最後に杉江さんは、「Eコマースは、今後ますます、日常の中に溶け込んでいくでしょう。新しいものに出会ったら、そこから直接買う、最短距離で買えることが重要になってきます。来年以降、ご説明したようなものが普及していくことも考えられます」と述べ、講演を締めくくった。