SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

清水将平の今日からできるEC運営のコツ

あなたのショップが書いているのは「チラシ」か「手紙」か スマホ時代のメルマガ改善4つのステップ

EC業界歴17年の著者が、今日からできるノウハウをお届けします。第6回は、開封率が下がってきていてお悩みではないですか? メルマガの見直しについてお届けします。

スマホ時代、ルーチンワークの「メルマガ」を見直そう

 皆さんご存じのとおり、「メルマガ」とは「メールマガジン」の略語であり、実は和製英語です。楽天市場などモール界隈では、昔からその「メルマガ」という言葉が頻繁に使われていて、今でも多くのショップが、毎日「メルマガ」を配信しています。

 今回、皆さんに提案したいのは、その「メルマガ」をやめませんか?ということです。といっても、お客様にメールを送るのをやめようということではありません。ルーチンワークと化し、ただ送るだけになっているのであれば、その役割を考え直そうというものです。

 役割を考え直す理由は、時代が流れたからです。振り返ってみれば、EC以前のいわゆる通信販売では、カタログなどを郵送する「ダイレクトメール(DM)」の存在が欠かせませんでした。もちろん、今でも多くの通販企業、消費者が利用しています。

 それからインターネットが登場し、一般に普及すると、電子メールによるDMが格安で送れるようになりました。ECにおいてもこのDMは重要で、多くの人がフィーチャーフォンを持ち、専用のメールアドレスを持つようになると、メールで商品の案内を送れば送るほど、売り上げも上がるという時代がありました。ただの商品案内ではつまらないということで、コラムやノウハウなどを盛り込むようになり、「メールマガジン」が全盛期を迎えました。

 しかしながら、スマートフォンの時代になり、LINEやFacebookメッセージなど、文字数が少ないコミュニケーションを取るようになりました。そしてそれらのメッセージが届くと、いつも手にしているスマホの画面にわかりやすく通知されます。それに伴い、膨大に届くメールボックスに探しに行かなければならず、文章も長いメルマガの開封率は下がっていきました。

 昔のような「メルマガを送ったら売れる時代」が終止符を打ったのはご存じのとおり。けれど、電子メールで送るDMがもう役に立たないわけではありません。開封率が下がった今だからこそ、「メルマガ」そのものを見つめ直そうというのです。

即ゴミ箱行きのチラシと読まれる手紙の違い

 さて、日本で言うところのメルマガは、英語圏では一般的に、「ニュースレター」と表現されます。このニュースレターという言葉にヒントがあると、筆者は考えます。ショップから発信する情報として、商品入荷や新商品の案内、季節のイベントにあわせたギフトの案内等は、「ニュース」と言っていいでしょう。では「レター」は? あなたのメルマガは「手紙」になっているでしょうか。

 突然ですが、自宅のポストをイメージしてください。チラシ、DM、郵便物など、毎日たくさん届きますね。ではその中で、即ゴミ箱行きのものと、開封して中身に目を通すものの違いはどれでしょうか。そう、自分の名前が書かれた手紙や請求書、銀行からのお知らせなどは、とりあえず捨てずに開封しますよね。

 それは、ネットショップからのお知らせメールも同様です。「注文を受け付けました」「商品発送のお知らせ」など、自分宛の手紙であれば、お客様は読んでくれます。ところが、多くの「メルマガ」はそうではありません。昨日商品Aを買ったにもかかわらず、翌日にも商品Aの案内が届きます。一度利用しただけのお店から、毎日「買ってくれ」という案内が届きます。ポストに大量に入っている、今必要ない商品のチラシと同じなのです。

 このような状況になりながら、多くのショップは「メルマガを書かなければ」「毎日送らなければ」という強迫観念に追われているように見えます。その作業に追われると、これまで述べてきたような基本的なことを見失いがちです。

 あなたのショップが送っている、電子メールによるDMは、宛名が個人のお客様になった、中身が気になる手紙になっているでしょうか。ぜひ一度、日々のメルマガ業務を直してみてください。

 それでは具体的にどのようなメールを書けば手紙になるのか。次ページから具体的なノウハウを紹介します。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
読まれる「メルマガ」を書くための4ステップ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
清水将平の今日からできるEC運営のコツ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

日本ECサービス株式会社 代表取締役 ECマーケター 清水 将平(シミズ ショウヘイ)

日本ECサービス株式会社 代表取締役、ECマーケター。JECCICAジャパンEコマースコンサルタント協会 特別講師。 1975年生まれ。関西大学商学部卒業後、株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)にてサポート部門の責任者を務め、各専門誌でサポート満足度No.1を獲得。1年間のカナダに滞在し、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/2017 2015/07/31 08:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング