知識ゼロでお店はできない!将来も見据えWordPressで構築
白羽さんの前職は広告営業で、自分でウェブサイトを作った経験はない。さて、どうやって今のECサイトを作り上げたのだろうか。
「実は、自分でかなりのところまでできるだろうと思っていて、途中で知識皆無だと気づきました。WordPressにしろ、ほかのサービスにしろ、『知識ゼロでできます』と謳ってらっしゃるじゃないですか。でも、実際にやってみるとできないし、勉強しようと本を買ってみても、あまりにも知識が足りず、熟読する時間もかけられずという事情もあり、理解できなかったんです。
それならプロに相談しようと思ったのですが、知り合いもいなければ、お金もそんなにない。もうホームページはあきらめようかと思っていたところで、昔の友人で、今は文房具のデザインをしている人に再会しまして、事情を話したところ、今お世話になっている、フリーのウェブデザイナーを紹介してもらえました。
そのデザイナーが、固定ページをいくつかと、写真とテキストを登録するだけの商品マスターを作り、Welcartとつなげるところまでやってくれました。そのお仕事ぶりを見て、自分ではとてもできなかったと思います。やっぱり、餅は餅屋ですね。今も頼りにしていて、稼働後も安心して運用しています」
ECサイト構築が自分でできなければ、大手のネットショッピングモールに出店するという選択肢もあったはずだが、あくまで自社ECサイトにこだわったのはなぜだろう。
「ショッピングモールで珈琲豆を販売して、成功されている方はたくさんいらっしゃいます。その方たちは、ネット上での非対面の接客で勝負されているわけですが、それは私が将来的にやりたい、『障害のある方たちとものづくりをする』というビジネスとは違うので、もともとそこに乗り出そうとは考えなかったんです。将来的には、ショッピングモールもやると思いますが、商材を絞って限定的にやるんじゃないかな。そこでメインのビジネスをしようとは思っていません。
加えて、先ほどもお話ししたとおり、BtoBビジネスをしようと思ったら、企業さんにご覧いただくための自社のサイトが必要になります。そこにWordPressを選んだのは、ゆくゆく拡張していくのに、既存のデータを一部流用したり、外部活用したりといったことがやりやすいと、複数人からアドバイスをもらったことです。会社はすぐに大きくできるわけではありませんが、大きくなったときに拡張できないのは困りますから。
実店舗にしろECにしろ、お店を開くというのは重労働だったので、それほど多く検討できなかった中で、複数人から『WordPressがいいよ』というアドバイスをもらったのは大きかったですね」
こうした紆余曲折があってECサイトができたわけだが、それはあくまでスタート地点に立ったに過ぎない。集客し、販売し、運営していくのがネット通販の本業である。とくに集客について、SSLの導入も含めて聞いてみよう。