LTVは全体→初回商品別へと分解して見る
LTVは顧客の平均値で計算されます。100人の顧客の12ヵ月LTVの場合、10回購入した人も1回だけしか購入していない人も含んだ100人の平均値となります。
そのため、確認したいセグメントに切り分けないと、細かなインサイトが拾えません。筆者は、まず大きいセグメントから確認して、そこからブレイクダウンしてLTVを見ていきます。
まずは、階段図と同じ視点で、ECサイト全体の成績として全顧客のLTVを確認します。そのうえで、獲得時期別や初回購入商品別に切り分けていくと、どの入口がその後のLTVに影響しているかが見えてきます。
筆者は、切り分けて分析する中でも「初回購入商品別にLTVを見る」ことを推奨しています。
初回に購入した商品によって、顧客の未来の動きは劇的に変わります。実際、多くのブランドで初回商品別のLTVは大きく差が出ることが多いです。
LTVが高い商品の初回購入における構成比を増やせるかどうかは、ブランド全体の収益に直結するため、ここは商品開発担当とも情報を共有して、LTVが高く、新規が多く買ってくれる商品を全社一丸で作っていくことが大事です。
事例紹介:高単価の健康食品のケース
ここで事例を一つ紹介します。健康食品を扱う企業にいた際、効果実感度が高くLTVの高い商品があったのですが、商品単価が高いために新規の購入がなかなか増えず、スケールしていない商品がありました。
そこで、ライトな価格で試せるお試しセットを開発。商品自体の使用感も良く、効果実感も高かったため、お試し後に定期契約する顧客が増えました。
ライトなトライアル商品を開発したことで、新規獲得数を増やすことに成功し、納得感のある初回体験を提供できたことでLTVはさらに高まるという良い循環を生み出すことができました。
次回予告:LTVをアップするための要素について
今回は、LTVの構造について解説してきました。次回は「LTVを正しく理解する(後編)」と題し、「正しく理解したLTVを上げていく」ための「管理フォーマット」についてお話しします。
LTVをアップするための戦略を描ければ、投資回収を考慮した「限界CPA」を設計できます。感覚や期待値だけに頼らず、数字を共通言語にして事業を前に進めるための基準を、次回整理していきます。
