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発見行動のパラダイムシフト、乗り遅れぬようAI活用を/Shopify Japan・馬場氏インタビュー

AIは足りないリソースを補う「相棒」 日常的に“実験”の数を増やそう 

 AIの進化は、消費者の検索行動や事業者の情報発信のあり方に留まらず、EC運営にも変革をもたらした。既に単純な自動化よりも先の段階、人間の判断を補佐・拡張するエージェントへと進化し、常に枯渇するEC担当者のリソースを補てんする「相棒」として機能している。その代表例が、Shopifyで使えるAI対応のコマースアシスタント「Sidekick」だ。

Sidekickは、いわば『有能な部下』です。商品のキャッチコピーを作りたいと思ったら、AIにターゲットや商品の強みを伝えるだけで質の高い原稿が数秒で生成されますし、データを基にした顧客分析も、要件をテキスト入力するだけで次の一手まで提案してくれます。

 すると、これまでは人手不足から打ち手の数を増やせなかった小規模なチームでも、スピーディーに施策を実行することが可能です。AI時代のEC担当者の働き方は、作業をこなすのではなく、『いかにAIと共創して施策の数を増やし、生産性を高められるか』が鍵になるに違いありません。2025年12月に発表した『Winter ’26 Edition』でも、こうした日常業務を支援する存在へさらに進化するため、様々なアップデートを行っています」

 馬場氏は10年以上AIに関する事業に携わる中で、「AI活用がビジネスの大きな差になったと思える場面をたくさん目撃してきた」と振り返る。その上で、これから利用促進を図る事業者に対して「完璧な戦略を練ろうとして立ち止まるよりも、日々の業務にAIを取り入れる実験を繰り返すことをおすすめしたい」と語った。

「失敗を恐れず、AIという新しい変数を自社のビジネスに組み込むアジャイルな姿勢が、次の成長曲線を左右します。

 ただし、テクノロジーはあくまで黒子であり、信頼を支える基盤です。それだけでビジネスは成立しません。Shopifyの調査でも、多くの消費者が『企業によるAI活用に期待しつつも、人間とのつながりや信頼を重視している』と回答していました。つまり、AIがどれほど進化しても、商売の本質は変わらないということです」

 ニーズの理解やブランド、商品の価値を広く伝えるフローはAIを駆使して刷新できても、世界観の構築、商品の差別化、実際に消費者と距離を縮めるためのコミュニケーションといったように、“人間でなければできないこと”はまだまだたくさん存在する。テクノロジーによる効率化は、独自性をより鮮明にするための一手ではあるが、すべてではない。それを理解した上で挑戦を進めた事業者が、2026年以降の成果を手にするのだろう。

 AIという新しい基盤の上に、商売の信頼をどう築いていくべきか。各社異なる“正解”を求め、挑戦を続けていくことが今後のEC市場の盛り上がりにも直結するはずだ。最後に馬場氏は、このようにエールを送った。

「Shopifyは、個人事業主からエンタープライズまで、あらゆるフェーズのビジネス加速に対応できるプラットフォームを用意しています。また、世界で23万社を超えるパートナーエコシステムを有しており、TikTok Shop、Robloxなど新たな販売チャネルとの連携にも積極的です。

 今後も年2回の大型アップデートを中心に、様々な機能提供、情報発信を絶えず進めていきます。Shopifyを中心に据えながら、あらゆるチャネルの一元管理やAI活用を進められる環境を提供していますので、コマースの新時代に向け、一歩前に進みたいと願う事業者の方々にぜひその進化を体感してもらえたら幸いです」

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/17775 2026/01/26 07:00

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