アントインターナショナルは、日本におけるAlipay+を用いた越境モバイル決済の最新動向を発表した。

今回の調査は、2025年1月から9月までの期間の決済件数や増加傾向、消費トレンドをまとめたもので、Alipay+による決済件数は前年同期比約30%増。コンビニエンスストアや飲食店といった日常消費分野での定着や、利用者のウォレット使用が拡大したことが結果につながったと同社は分析している。なお、今回発表された消費トレンドは次のとおり。
トレンド1:日常消費におけるモバイル決済の定着
訪日旅行者は、Alipay+によってコンビニや家電量販店、カフェ、テーマパークなど幅広い場面で使い慣れたウォレットを利用。日本在住者同様の決済体験を得ており、加盟店は海外の消費者と接点を広げる機会の獲得につながっている。
トレンド2:接続された決済が主要都市以外の観光地への旅行を後押し
2025年第1~3四半期、日本の交通分野における決済件数は前年同期比で約33%増という結果に。加盟店のウォレット受入拡大が、九州・福岡や四国など地方エリアへの旅行促進と地域経済への貢献につながっていると分析。なお、調査期間外だが、2025年10月1日から3日の間の決済件数5位以内に福岡県が入っており、首都圏以外の主要都市への旅行者の関心の高まるがうかがえると同社は述べている。
トレンド3:日本ならではの体験を反映する幅広い消費分野での支出
安定して決済件数の多いカテゴリーは、コンビニエンスストア、個人商店、ショッピングモール、空港、健康・美容である一方で、2025年1月から9月にかけては医療サービス、化粧品、自動販売機、エンターテインメントが急成長分野に浮上。2025年10月1日から3日の期間では、化粧品、医療サービス、自動販売機での継続的な増加に加え、特にバラエティストアでの消費が顕著に伸びているという。