三井倉庫ロジスティクスとT2は、レベル4自動運転トラックによる幹線輸送を見据え、物流拠点に集まる複数の荷主の貨物を在庫として保管せず、拠点内でそのまま仕分けて出荷する「クロスドック」の仕組みと、自動運転トラックを組み合わせた混載輸送の共同実証を日本国内で開始した。

両社は、ドライバー不足が深刻化する「2024年問題」への対応や、次世代型の持続可能な物流オペレーションの実現を目指して連携を進めてきた。今回の取り組みは、これが効率化や自動運転トラックの運用拡大につながるかを検証するものだという。
同実証は、神奈川県の三井倉庫ロジスティクス「座間物流センター」と大阪府の「彩都あかね物流センター」間で実施され、パナソニック、ネイチャーラボ、ダイキン工業、ドトールコーヒー、エレコムの5社の貨物が対象となる。各拠点で荷物を仕分け、T2のレベル2自動運転トラックに混載。到着後すぐに次の貨物を積み込み出発できるクロスドック機能を導入し、自動運転トラックの稼働率向上を図る。
加えて、彩都あかね物流センターでは保管在庫を混載することで、オペレーションと自動運転トラック発着スケジュールの連携性を確認するほか、スワップボディを活用して複数の配送元を巡るミルクラン方式も取り入れ、自動運転区間と集荷拠点間の一貫輸送を評価するとしている。

三井倉庫ロジスティクスはオペレーション構築、T2は車両提供と運行を担当。両社は今回の実証で得られる知見を、今後のレベル4自動運転による幹線輸送の普及に生かす考えだという。