ZOZOTOWNの直近の成長を支えている施策とは?
――直近、ここ1~2年で特にZOZOTOWNの成長に寄与した商品やサービス、プロモーションについて教えていただけますか。
青木 直近では、人気IP(知的財産)とのコラボレーション企画が非常に好調です。既存ユーザーはもちろん、アニメやゲームなど、熱狂的なファンが集まるコミュニティの方々がZOZOTOWNに来訪・購入してくださり、新規ユーザーの獲得につながっています。
版権元の企業様にとっても、年間購入者数の多さや膨大なトラフィックを持つZOZOTOWN上で販売することで、多くの方にリーチできる、また当社のファッション好きのユーザーを取り込めるメリットを感じていただけています。

――青木さんが現在担当しているZOZOCOSMEも、最近のアップデートで目覚ましい成長を遂げているとお聞きしました。
青木 2021年にZOZOCOSMEをオープンしたタイミングで、ZOZOTOWNのサイト全体もリニューアルし、コスメタブを新設しました。ZOZOCOSMEユーザーのうち約6割が、コスメをアパレルと「合わせ買い」をしています。アパレルとコスメを一緒に購入できるという点は、コスメ専門店にはない当社の強みの一つであり、ZOZOCOSMEも順調に成長しています。
また、コスメの購入ハードルを下げる施策の一環として、2023年11月からZOZOTOWN全体でレビュー機能をリリースしました。コスメは口コミやレビューが購入の決め手になることが多いため、レビューを書いてくれた方にZOZOCOSMEで使えるポイントを還元する仕組みを導入するなど、購入者の声を増やしています。
ユーザー目線をデータやSNSで補完する
――ファッションECに限らず、すべてのEC担当者が心得として持っておくべきことや、意識したほうがいいことについて教えてください。
青木 多くの世代がインターネット上で買い物をするのが当たり前となった今、ECサイトの使いやすさや提供される情報に対して期待値も高まっています。そのため、EC担当者は常にユーザーファーストで「どの情報を載せるか」「どういった施策を行うか」を考える必要があります。
ZOZOでもSNS上の流行やユーザーの声はもちろん、ZOZOTOWNで購入しているユーザーのデータを日々見ています。
――様々なデータも見ながら、ユーザーの目線に立つ努力をしているのですね。その他に何か大事にしている考え方はありますか。
青木 自分たちのECで購入することの「付加価値」を作っていくことが重要だと考えています。今でこそ多くのECサイトでクーポンが発行されていますが、当初はメジャーではありませんでした。ZOZOは様々なブランド様やテナント様と会話を重ね、徐々にクーポン施策を実施していったことで、年間を通してお得なクーポンを提供できるような環境を作れました。
「ZOZOTOWNはクーポンがあるからお得」のように、ユーザーに喜んでもらえる付加価値を提供できるよう、日々新しいことにチャレンジしていくマインドを持って業務にあたっています。
