Shopify Japanは、日本を含む9ヵ国の消費者を対象に、2024年のブラックフライデー・サイバーマンデー(以下、BFCM)や年末商戦に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
なお、同調査では、日本の消費者がBFCMの4日間で平均1万3,211円の支出を予定していることが明らかとなっている。調査の詳細は、次のとおり。
世代別の支出傾向
18~24歳の若年層は、10%が「支出が増える」と回答しており、2023年よりも全体的に支出増加の意向が示されていたという。また、若年層の約半数(49%)が2024年11月末までに年末の買い物を完了する予定を立てていることもわかった。
一方、45~64歳の年齢層は、まとめ買いや年間を通した計画的な買い物をおこなう傾向が見られ、BFCMや年末商戦での平均支出は2万2,352円の支出を予定しているという結果が出た。
人気の買い物ジャンル
日本における年末商戦でもっとも購入されるジャンルは「食べ物・飲み物」となり、59%だった。BFCM期間中の人気カテゴリでも同様に食料品がトップ(55%)で、次いでアパレル(42%)、エレクトロニクス(22%)が続いている。
ギフト選びの傾向
ギフトの好みは消費者の51%が「役立つもの」、48%が「無駄にならない消耗品」を選ぶと回答しており、実用性を重視する傾向が強い。特に65歳以上のシニア層では実用的なギフトがもっとも人気(57%)で、次に無駄にならない消費財(53%)が挙げられている。若年層では、トレンド商品(44%)を好む傾向も見られた。
また、男性は実用的なギフト(53%)を好む一方で、女性は無駄にならない消費財(53%)を好むことが判明した。
ハイブリッドショッピングの普及
BFCMや年末商戦では、オンラインと実店舗の両方を活用する「ハイブリッドショッピング」が浸透しており、51%の消費者が少額商品をオンラインで、金額の大きい商品は実店舗で購入する意向を示している。30%がオンラインとオフラインの両方のチャネルを活用すると回答した。
ソーシャルメディアと若年層の購買行動
ソーシャルメディアの影響は若年層で顕著で、18~24歳の49%がInstagram、42%がTikTok、41%がYouTubeを通じて購入していることが判明した。
年齢が上がるとこの傾向は下がり、35~44歳ではInstagramでの購買は24%、TikTokでの購買は14%という結果となった。
消費者が求める機能とテクノロジー
消費者は時間やコストを節約できるツールに関心を示しており、特にこの1年間では価格比較ツール(44%)がもっとも利用されていた。ほかにはリアルタイム注文追跡(17%)やモバイルアプリ(16%)の人気が高い。
若年層では空間コマース、チャットボット、バーチャルリアリティ・拡張現実などの利用率が他世代よりも高く、新たな機能の利用は増加傾向にあった。
物価高と消費行動への影響
2024年は生活費の上昇が消費習慣に影響を与えており、45%が「自由支出を控えている」と回答。また、62%が「購入前に価格を比較」すると回答しているほか、54%が「節約のためにセールで購入する」という結果となった。
さらに購入を決定する際に影響する要素として、割引(54%)と送料無料(46%)が高い割合を占めていた。
調査概要
- 調査対象:日本を含むオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、英国、米国の9ヵ国
- 調査人数:1万8,000人