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超基本! 開店当初から押さえたいEC経営の数字
1. 仕入れ原価・原価率を押さえる
仕入れ原価とは、商品購入や製造する際に支払った合計金額を指します。たとえば、メーカーから完成品を購入した場合、「メーカーへ支払った金額=仕入れ原価」になります。自社で製造した場合は、材料費や縫製代に加え、商品情報や値段を記載する下げ札代や、商品を梱包する袋代も原価に含まれます。
原価率は、売上における原価の割合を示す数字です。1,000円で販売されている商品で原価が300円の場合、原価率は30%になります。
2. 粗利・粗利率を把握する
粗利(あらり)は、売上から原価を引いた金額を指します。粗利率は、その割合を示したものです。
粗利は、EC経営では最も大切な数字といっても過言ではありません。粗利の合計から、人件費や家賃などを支払います。たとえば、1,000円で販売されている原価が300円の商品が売れた場合、粗利は700円、粗利率は70%になります。
1,000円(売上) - 300円(原価) = 700円(粗利)
初めてのオンラインショップ運営は、つい売上高(月商・年商)やアクセス数を追い求めてしまいがちですが、ビジネスを永続的なものにするには「利益は出ているのか」といった視点で全体を見ていくことが、非常に大切です。
3. 価格の決め方を覚える
商品の準備ができたら、次は販売価格を決めます。メーカーから完成品を購入した場合は、仕入れ先が定めた「上代」と言われる販売価格があるので、その価格に合わせて販売を開始するのが良いでしょう。
自社で商品を製造した場合は、原価率を踏まえて販売価格を設定します。商材や業界によって平均の原価率は変わりますが、卸も視野に入れている場合は、原価率30%前後におさまるように調整をしましょう。
なお、販売価格は購入率と大きく関係します。そのため、新たに販売価格を設定する場合は、微調整しながら顧客が購入しやすい金額を探れるようにするのも1つの策としてお勧めです。