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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

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消費者の情報探索行動「バタフライ・サーキット」とは 目に留まるレビュー活用術をReviCoが伝授

 消費者が商品の情報などをコンテンツとして発信するUGCに注目が集まっている。クチコミなどをはじめとするレビューも、UGCのひとつだ。レビュー活用支援ツールを提供する株式会社ReviCo 代表取締役 高橋直樹氏に、その効果的な活用術を教えてもらった。

コロナ禍を経て「買う前に調べる」が定着

 昨今、消費者が商品の情報を容易に収集できるようになった。それに加えて、コロナ禍ではECが普及。デジタル上での顧客接点の多様化が急速に進んだといえる。こうした中、株式会社ReviCoの高橋直樹氏は、「人々の消費行動が大きく変化している」と話す。

「インターネットで情報を入手しやすくなったことにより、商品の質感や使用感を事前に知っておきたいと考える消費者が増えました。コロナ禍でEC利用が拡大したことで、その傾向はさらに強くなり、購入前の情報収集は今や一般化しています」

株式会社ReviCo 代表取締役 高橋直樹氏
株式会社ReviCo 代表取締役 高橋直樹氏

 消費者が情報を収集する過程、とくにインターネットにおける「検索」については、Googleが2019年に行った調査を踏まえ「Think with Google」にて興味深い発表を行っている。

「消費者がインターネット上で商品を検索する際、選択肢を広げてから目星をつけ購入に至ると考えがちですが、実際には異なります。

 Googleの調査チームは、消費者が『選択肢を広げる検索行動』と『選択肢を絞る検索行動』を交互に繰り返していると述べています。そして、同社はこの左右に弧を描く情報探索行動の様子を『バタフライ・サーキット』と名付けています。

 商品を絞り込む途中で気になる情報があれば、再び選択肢を広げる。その中で良い商品を見つければ急に購入を決定するなど、消費者の検索行動は非常に複雑なのです」

 バタフライ・サーキットの考えかたでは、選択肢を広げる検索を「さぐる」、選択肢を絞る検索を「かためる」としている。「さぐる」には「気晴らしさせて」「学ばせて」「みんなの教えて」「にんまりさせて」、「かためる」には「納得させて」「解決させて」「心づもりさせて」「答え合わせさせて」という、8つの検索動機が隠れている。

バタフライ・サーキットのイメージ図
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 事業者は、これらの動機を満たすコンテンツをデジタル空間上に用意しておかなければならない。そのひとつとして、高橋氏はレビューを挙げた。

「ECでは商品のサイズやスペックなどがわからず、誰しも不安を感じますよね。そのため、第3者による商品のレビューが、情報収集の段階にいる消費者にとって重要なコンテンツとなります。

 また、レビューは消費者が自発的に発信する情報です。レビューが増えれば、それだけ商品の情報が増えます。つまり、事業者が商品の情報を用意する手間を省くことができるのです。ときには厳しい意見を受け取ることもありますが、サービス改善に向けたヒントととらえることもできるでしょう」

 こうしたレビュー機能のメリットに気づき、すでに導入している事業者も増えている。しかし、十分に活用できているかというと、実情は違うようだ。

「レビュー活用においてまず事業者がつまずくのは、その収集です。レビューの投稿欄を商品詳細ページや購入履歴ページに用意している自社ECを見かけますが、1度購入した顧客が同じ商品のページに戻ってくることは少ないでしょう。そのため、せっかく投稿欄を用意しても、レビューが集まらないのです」

 一方、商品を比較購入するためレビューがより重要視されるモールでは、別の課題があるという。

「モールの場合、レビューを投稿した顧客にプレゼントを送るなどの施策を行います。しかし、同様の施策を継続的に行うことは事業者にとって負担が大きく、利益率も下がります。他社との競争に勝つために『やらせ』も横行しており、レビューに対するそもそもの信頼度も低くなっています」

購入者の約10%が投稿 ReviCoの独自キャンペーン

 消費者にとっても企業にとっても、重要なコンテンツとなるレビュー。しかし、その活用に課題を抱える企業は少なくない。そこで「ReviCo」は、独自のキャンペーンサービスを展開し、事業者のレビュー活用を支援している。

「ReviCoではレビュー投稿者へのプレゼントなどを、事業者に代わり独自のキャンペーンとして、常時実施しています。費用・抽選・発送まで、当社負担です。これにより、通常であれば購入者の1%に満たないといわれているレビューの投稿率が、ReviCoを活用した場合は約10%と高い割合を維持しています。中には、ReviCo導入以前と比較してレビュー数が約300倍となった事業者もいます。

 スタッフレビュー機能もあるため、顧客からのレビューだけでなく事業者側で情報を追加することも可能です。また、任意入力の場合が多く収集のハードルが高い性別や年齢などの属性情報ですが、ReviCoでは任意入力であってもレビュー投稿者の約90%が入力しており、強みといえます」

 とはいえ、レビューが集まりすぎると、情報をさばききれないという新たな課題が生まれる。忙しいEC事業者にとって、レビューを効率的に処理できるかは気になるポイントだろう。

「レビュー数が増加しても事業者の手を煩わせないよう、ツールのUXには力を入れています。収集したレビューのうち、サイトに掲載するものを管理画面上の『承認』ボタンひとつで選択可能です。また、『物流』『商品開発』『顧客対応』など、レビューを各カテゴリーでラベル付けでき、今後のサービス改善に役立つ顧客の声が埋もれにくい仕組みとなっています」

 レビューの承認は自動化も可能だが、ReviCoを導入している事業者の90%以上が自ら行っているという。顧客からの生の声が、より良い商品やサービスを提供するための改善やモチベーションアップにつながるからだろう。

管理画面
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 消費者が自由に情報を検索するバタフライ・サーキット時代には、消費者の目に留まる工夫も必要となる。それに対してもReviCoでは、柔軟な対応が可能だ。

「管理画面から簡易なタグを発行し、サイト上の任意の場所にレビューを挿入できます。たとえば『高評価ランキング』を自社ECの目立つ場所に掲載したり、レビューをGoogleのショッピング広告に掲載したりといった活用です。こうすることで、情報を検索している途中の消費者がレビューに気づきやすくなります」

 導入は平均で1ヵ月半ほど。商品情報と注文情報のCSVを手動でReviCo内に取り込むなど、データ連携を要しない運用であれば、最短2週間で活用し始めることも可能だ。機能は継続的にバージョンアップ。基本料金内でほとんどの追加機能を利用できるサービス設計となっている。

CVR約4.5倍、商品情報を拡充 成果を出すレビュー活用

 業界問わず導入が進んでいるReviCoは、事業者ごとにさまざまな形で活用されている。

「コーセープロビジョンが運用する『Maison KOSÉ(メゾンコーセー)』では、自動タグ生成機能を取り入れ、投稿されたレビューの頻出単語を掲載し情報をわかりやすく提示することで、サイト内の回遊を促進しています。

 各商品のレビューの上には、AIが判別した『毛穴』『乾燥』などのキーワードが表示され、気になるものを選択すると該当するレビューに飛び、内容が確認できます。こうした工夫により同社では、レビュー経由のCVRがReviCo導入前と比較して約4.5倍に増加しました」

コーセーの自社サイトにおけるレビュー活用
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 また、子ども服を扱う「プチバトー」は、レビューにより効率的な商品画像の拡充に成功した。

「アパレルの場合、商品の状態や購入後のイメージが湧きやすいよう、写真での商品紹介が必須です。しかしプチバトーでは、各商品の画像を十分に用意できていないという課題がありました。そのためReviCoを通じて、自社ECにレビュー機能を追加。レビューとして画像を投稿しやすいサイト作りを行っています。

 実際に、自分の子どもに購入した商品を着せた写真や生地の質感がわかるように撮影した写真を投稿する顧客は多く、各商品の画像をプチバトーが何枚も用意せずとも、バリエーションが自然と広がっています」

画像を用いたレビュー投稿
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 InstagramなどのSNSにおいては、ブランド名のハッシュタグがついた投稿は集まりやすいものの、商品別の投稿は集まりにくいのだという。顧客のレビューによって、商品画像を効率的に拡充できた事例だ。

電子棚札にリテールメディア 進化を続けるレビュー

 海外では日本よりもレビュー活用が進んでいるという高橋氏。では、次に日本への流入が予想される活用方法とはどのようなものなのだろうか。

「まずは、電子棚札とレビューの連携です。たとえば『Amazon フレッシュ』や『Amazon Books』の店舗などで活用が進んでおり、日本でも『ビッグカメラ』では導入されています。商品棚についている電子棚札にレビューに基づいた評価を表示したり、スマホで読み取ることでレビューの詳細を確認できるようにしたりします。これにより、実店舗でもレビューを確認しながら商品を選びやすくなるでしょう」

電子棚札のイメージ画像
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「また、リテールメディアのひとつとして、店内のデジタルサイネージに商品のレビューや高評価ランキングなどを表示する活用方法も、今後は広がっていくと考えられます。デジタルサイネージ上のレビューから商品の使用感などの確認ができ、より良い顧客体験の実現にもつながるはずです」

 こうした活用には、ハード面でのコストや事前準備による負担が大きいというデメリットもある。しかしReviCoでは、バーコードをかざしてレビューを表示する機能やサイネージを取り扱う企業との連携など、導入を支援するための取り組みを始めているそうだ。

「同じ商品を購入しても、事前に商品の状態などを理解しているかどうかで、購入後のブランド・企業・商品へのイメージが変わります。スタジオで綺麗に撮影した商品画像だけでなく、『実際に届いたら思っていたよりも落ち着いた色でした』といった、生の声をレビューで把握し、許容して購入していれば、期待外れとはなりにくいですよね。

 こうした期待値コントロールにも、レビューは非常に重要だと思います。まさにバタフライ・サーキットの『心づもりさせて』の部分です。レビューは事業成長を左右する大きな要素のひとつです。この機会にレビュー活用の見直しや導入をぜひご検討ください」

バタフライ・サーキット時代にReviCoで効果的なレビュー活用を

事業者の抱えるレビュー活用の課題をReviCoが解決。収集から事業に合わせた応用までご提案します。ファンマーケティングの基礎知識やVOCの集めかたなど、事業者に役立つコンテンツもご用意しておりますので、興味を持たれた方はぜひ、公式サイトよりお問い合わせください。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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