SNS内で購買行動が完結する「ソーシャルコマース」
ソーシャルコマースとは、「SNSを通じて商品を販売する」ことを指します。近年ではFacebook、Instagram、TikTokなどのSNSアプリにも、Eコマース機能が登場し始めています。
ユーザーがブランドのコンテンツをSNSで閲覧し、ウェブサイトを訪問して買い物をするという従来の購買行動とは異なり、ソーシャルコマースでは、ユーザーが好みのブランドを調べ、商品を発見し、購入するところまでをすべてSNSアプリ内で行うことができます。
主要なソーシャルコマースチャネルのご紹介
ここでは、商品を販売するにあたって人気なSNSと、各チャネルを利用して収益を最大化する方法について解説します。
Facebookショップ・Instagramショップ
「製品がもっとも売れるソーシャルコマースチャネル」という一説もあるFacebookとInstagramは、独自のショップ機能があります。そのため、ブランドはSNSアカウントに商品カタログをアップロードすることが可能です。そして、ブランドのプロフィールを訪れたユーザーは、アプリから離れることなく商品の情報を確認することができます。2022年には、Facebookユーザーの3分の1以上がSNSを通じて商品を購入すると言われています。
TikTok
Statista社の調査によると、急成長を遂げているTikTokはアメリカでは2025年までに4,880万人のユーザーを獲得すると予測されており、TikTokよりも6年前から運営を開始したInstagramの予測ユーザー数 4,820万人を上回ります。また、TikTokの調査によると39%のユーザーが「アプリ内で今まで知らなかった商品やブランドを発見した」と回答し、約半数が「アプリで見たものを購入した」ということが明らかになっています。この結果からも、TikTokはソーシャルコマースチャネルとしての価値が高いことがわかります。
TikTokがソーシャルコマースに正式に参入したのは、今年初めにShopify(ショッピファイ)と提携し、アプリ内ショッピングを開始したことがきっかけです。TikTok For Businessのアカウントを持つ事業者は、ブランドのプロフィールにショッピングタブを追加し、ユーザーがアプリ内で製品カタログを表示することができます。
毎月4億人以上が利用しているPinterestは、画像を軸とした検索が可能なSNSです。検索されるキーワードの97%がブランド名ではなく商品のカテゴリーであるため、今まで見つけ出すことができなかった新しい製品を発見できます。つまり、事業者にとってまだ自社の商品を知らない潜在顧客にリーチする可能性が広がるという大きなメリットがあります。