ひとりECのリソース配分 すべてはお客様軸で
社会の脂肪を減らす食品屋「ミウラタクヤ商店」でEC運営をしつつ、同店での成功体験やノウハウを活かしてShopify教育パートナーとしても活動している三浦です。今回はひとりEC運営に欠かせない「リソース配分」の問題について、お話を進めていきます。
EC運営には、日々行わなければならないさまざまな業務が存在します。長年の歴史の中で「これはやらねばならない」といった定説のようなものも多く存在しますが、ひとりでEC運営を行う場合、それをすべてこなすのは不可能です。やることを挙げたらキリがない中で、「自分のリソースをどこに割くか、どう配分するか」といった判断を誤らないようにしなければなりません。
僕自身も、ミウラタクヤ商店を始めた当初は自身の経験則から多くのタスクを抱え、日々の業務に追われていました。しかし、ただひたすら業務をこなしても売上につながらないことにある日気がつき、「このままではいけない」と考え直すことにしたのです。
どうやって業務を削ぎ落とすか考え、試行錯誤を繰り返した結果、僕は「お客様が喜ぶこと」に直結しないことはすべてやめることにしました。SNS活用やオンライン接客に取り組んでいると言うと、「それって非効率的では?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、LINEでお客様の健康相談に乗ったり、ダイエットのアドバイスをしたりすれば関係性を深めることができ、結果的に売上にもつながります。すると、僕にとっては着実に成果につながる、リターンの大きな業務(施策)と言えます。
自分にとって身になる業務に対応するための時間を捻出したい。でも、やるべきことが多すぎるし、削ることもできない。そう思う人が行うべきは、「業務の棚卸し」です。自分が今、ECを運営する中でどのような業務を行っているのか、それにどの程度の時間や手間がかかっているのか、そしてその業務がお客様への価値提供や喜びにつながっているのか。それぞれをきちんと可視化していきましょう。
すると、実は「当たり前のようにやっていたけれど、これはお客様のためになっていないのでは?」という業務やタスクが必ず出てきます。こうした作業は徹底的に省いていきましょう。
POINT
- 自分が今どの作業にどれだけの時間を割いているか、業務の棚卸しをする
- 棚卸しした業務がお客様のためになるもの、お客様が喜ぶことかを考える
- お客様に直結する作業でないものはどんどん削ぎ落とす