売上を伸ばす上で必須な「存在を知ってもらう活動」
ミウラタクヤ商店の店主、そしてShopify教育パートナーの三浦卓也です。今回は「ECサイトで売上を立てるには、言葉選びと見映えどちらが大事か」についてお伝えしようと思います。
僕の結論は、「言葉選びが圧倒的に大事」です。その理由について、本記事を通して噛み砕いて説明しますので、よかったら最後までお付き合いください。
もちろん商材により、「写真の美しさ」や「テンションを上げる見ため」が重要なケースもあります。そのため「これが絶対」と一概には言えませんが、僕は今回の記事で「『その見映えへのこだわりって売上に直結している?』という問いかけを日々していますか?」と問いかけ、皆さんに考えていただきたいと思っています。
ECサイト構築時に、よく「1cm単位でバナーの掲載位置を調整する」などデザインへのこだわりがすぎる担当者を見かけます。もちろんデザインにこだわることは悪いことではありません。お客様との大事な接点なので、こだわりを持つことは大切です。
しかし、こうしたシーンに出くわすたびに、その小さなこだわりを実現するために開発や制作、コーティングにどの程度の工数がかかっていて、かけた工数に対してどの程度の売上を上げることができているのだろうか。そして、コストパフォーマンスはどの程度のものなのか考えているのだろうか、と感じてしまいます。
また、ECサイトの売上がまだ少ない中で
- LP一体型フォームを構築したい
- 複雑なポイントシステムを作りたい
- 夢が詰まったデザインでサイトを作りたい
といったような仕組みにこだわりたがる方を見受けますが、第4回の記事でもお伝えしたように、EC運営で売上を伸ばすために必要なのは接客などの地道な「営業活動」です。いくら仕組みにこだわっても、それだけで売上は上がりません。とくにスタート段階では、「声を出して自分たちの存在を知ってもらう」というアクションがもっとも大事です。
たとえば、ECサイト構築に200万円を払っても、すぐさま200万円の売上が生まれて元を取れるわけではありません。ECサイトをオープンして営業を行い、お客様の認知を獲得して購入いただいた上で初めて200万円の売上が上がる可能性が出てきます。だからこそ、ECサイトの運営をスタートした際に大事なのは「集客」であり、「営業活動」です。
ECサイトのデザインや仕組みに必要以上にこだわることは、リアル店舗に置き換えると「店内でお客様が来るのをずっと待ちながら、レイアウトや内装に微調整を加え続けている状態」と同じです。リアル店舗で売上を上げたい場合は、チラシを配りに行く、店舗の前を通りがかった人に声をかけるなど店内に入ってもらえるようにアクションを起こすでしょう。ECサイトでもそれは同じで、「お客様に来てもらうための活動」は不可欠です。
ただし、単純に「チラシを配るように広告を配信していれば良い」というわけではありません。売上向上の鍵となるのは、「お客様に来てもらうために、細やかかつ効率的な営業の手数を増やすこと」です。こうして営業効率を上げることができるかどうかで、売上に大きな差が出てきます。