凸版印刷、 一般社団法人NoMAラボは、 デジタルデバイスの操作に慣れていない人でも自宅にいながら実店舗に来店したかのような感覚で、リアルタイムに商品を選んで購入できる「VR買い物支援サービス」のβ版を開発。 実証実験を、 福島県南相馬市の公設民営スーパーマーケット「小高ストア」で現地在住の高齢者の協力を得て、2021年3月26日(金)より開始する。
「VR買い物支援サービス」の特徴は、次のとおり。
遠隔地にいながら、 実際の売り場をリアルタイムで体感可能
ネットショッピングや一般的なバーチャルショッピングとは異なり、 実際の店舗の映像をリアルタイムでタブレット端末やVRグラスに配信しているため、その日の商品ラインナップやタイムセール商品など、 実際に店舗にいるかのような感覚で買い物をすることができる。また、同じ商品が複数個陳列されている場合、 実店舗で商品を選択する感覚で、 任意の商品を選んで購入することが可能。将来的には「魚を三枚におろしてほしい」など、 店員とのコミュニケーションもリアルタイムで行える機能も実装予定。
ジェスチャー操作で実際の商品を選択して購入することが可能
VRグラス上で、 ジェスチャー操作による製品選択できる機能を新たに開発。 実際の店舗に置いてある商品を棚から選び、 手に取るような操作で商品購入が可能になる。
店舗側は店内にカメラを取り付けるだけで、 容易に導入が可能
「VR買い物支援サービス」を導入する店舗側は、 商品登録やシステム構築の必要無く、 カメラを棚の前に取り付けるだけで導入が可能。 生鮮を扱う中小規模の小売店では、 日々の仕入状況によって商品が異なるため、 EC導入のハードルが高いことが課題だったが、 「VR買い物支援サービス」によって手軽に商圏を広げることができる。
今後は、「買い物弱者」問題の解決を図ることはもちろん、感染症対策のための非対面/非接触な買い物を実現し、地方自治体での暮らしやすさ向上に資するサービスとして2022年度に製品化することを目指す。実用化を目指し、 凸版印刷は、「VR買い物支援サービス」のブラッシュアップ、 NoMAラボはサービス導入店舗の運用方法の設計・や検証および実証実験の運用、 南相馬市は公設民営の「小高ストア」の会場協力、 広報支援を行う。「VR買い物支援サービス」は、 2025年度には約100店舗での導入、 約70億円程度の売上高を目指している。