アリババグループは2020年3月30日、中国・杭州で年次エコシステムサミットを開催。ECプラットフォームのタオバオ(淘宝)が2016年からスタートしたライブコマースチャネル「タオバオライブ(淘宝直播)」について、2020年2月にサービス料金免除などの施策を行った結果、新規参入マーチャント数が前月比719%増と大幅に増加したことを明らかにした。
今後は、ライブストリーミング配信の実施回数を1日あたり30万回にすること、月収1万元以上のプロライブストリーマーを1万人育成するといった目標を発表し、中国小売業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させていくと述べた。
新たに2月にライブストリーミングを開始したマーチャント数は前月比719%増の大幅増
タオバオライブは、中国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する間、多くのマーチャントにライブ配信を通じて、ライフラインを提供し、売上の創出・維持、マーケティング活動による消費者エンゲージメントを高めることを支援。実店舗が一時的に閉鎖された結果、新たにライブストリーミングを始めるマーチャントが急増し、タオバオライブの視聴者数の増加とライブコマースの売上拡大につながったとのこと。
2月上旬にタオバオライブは、新規参入するマーチャント向けに、すべてのサービス料金を免除するなどの施策を実施。2月にタオバオライブを初めて利用したマーチャントの数は、1月に比べて719%増と大幅に上昇した
2020年は、マーチャントによるライブストリーミングの配信を1日あたり30万回提供
タオバオは2020年には出店者によるライブストリーミングを1日あたり30万回配信する計画を発表した。ターゲットとなる出店者は、浙江省義烏市などの卸売業者やメーカーが集中している地域の人々。20万店程度のオフライン店舗のライブコマース活用に貢献できると期待している。
中国全土1万人の販売担当者へのトレーンングを実施し、月収各1万元以上を目指す
タオバオライブではさらに、中国でマーチャントの販売担当者1万人以上に対して、それぞれが1万人以上の視聴者を獲得できるライブストリーマーになれるよう、トレーニングを実施する。これによって、ライブストリーマーの月収が1万元以上になること、毎月10万回以上ライブ配信をすることを目指す。