アドビ システムズは、消費税増税に伴い、企業や組織が対応に迫られる各種業務とその対応の実態を明らかにすべく、「消費税増税に伴う業務に関する実態調査」を実施。調査により、消費税増税対策に最も不安を感じている業種は「小売業」で、かつ対応も不十分な状況であることが判明している。また、消費税増税に伴い対応しなければいけない業務は、コンピューターや周辺機器、通信ネットワークといった「情報システム」よりも、契約書や請求書といった「書類」が多いとの結果が出ている。
調査のトピックは、下記の通り。
増税対策に「不安」は約半数。最も不安を感じているのは「小売業」
消費税増税に伴う業務対応に不安を感じている人は、47.5%。業種別に見ると「小売業」が65.0%と、全体平均よりも高い数値を記録している。
消費税増税への対応が進んでいるのは、「不動産業」。「小売業」は、不安を感じながらも対策が進んでいない結果に
消費税増税への対応の進捗については、全体の約3割(34.3%)が「全て対応した/だいたい対応した」と回答。中でも進んでいたのは不動産業の55.3%で、全体平均よりも20%以上の差をつける結果となっている。
また、不安を感じている「小売業」については、「あまり対応できていない/全く対応できていない」という回答が60.0%となっており、対応は業種によって開きがあることも判明している。
消費税増税に伴い対応が必要な業務の1位は「書類」
消費税増税に伴い対応が必要な業務を聞いたところ、契約書や請求書などの「書類」と回答した人は全体の61.7%。次いで、「情報システム」を挙げる声が51.8%となっている。業種別に回答を見ると、金融業では「情報システム」、「印刷物」、「書類」、「Webコンテンツ」のすべてにおいて全体平均よりポイントが高く、消費税増税に伴う対応業務の多さがうかがえる。
アドビ システムズ マーケティング本部 バイスプレジデント 秋田夏実氏からのコメント
消費税増税対策に必要な業務として真っ先に挙げられるのは情報システムの改修だと思われがちですが、今回の調査で申込書や申請書への対応が重要と受け止められていることが明らかになりました。また、小売業では、増税対策に不安を感じるものの対応の遅れが目立っているのは興味深い結果です。政府では軽減税率対策補助金制度を設け、レジ買い替え補助を促していますが、まだ想定の3割しか申請がされておらず(2019年5月28日時点)、ここでも小売業における消費税増税対応の遅れが目立っています。契約書や請求書といった書類はもちろん、印刷物やWebコンテンツなど、増税対応に必要な業務は業種によってさまざまです。書類をデジタル化することでコスト削減と業務効率を向上するDocument Cloudをはじめ、アドビの多岐にわたるソリューションで、あらゆる業種のニーズにこたえるべく今後も努めてまいります。
【調査概要】
調査期間:2019年6月13日~14日
調査方法:インターネット調査
実施対象:全9業種、1,023人
業種別サンプル数:金融 90、建設 86、不動産 47、製造 194、卸売 73、小売 80、運輸・倉庫 87、サービス 236、その他 130
調査地域:全国