メルカリは、メルカリグループが取り組む技術的な挑戦や、今後の技術戦略・体制について紹介する開発者向けの技術カンファレンス「Mercari Tech Conf 2018」が東京・六本木アカデミーヒルズにて開催された。本カンファレンスは、今年で2回めの開催となる。
冒頭では、同社の取締役CPOの濱田優貴氏が「今後は、何が脳波を読み取って出品するということもできるようになるかもしれない欲しいものを思い浮かべるだけで商品が出てくるような仕組みにも、本気で取り組んでいきたい」と述べた。
同社の役員が登壇した基調講演では、昨年11月にメルカリの金融部門として設立されたメルペイのCTOを務める曾川景介氏が登壇し、同社設立の経緯を「モノの流動性を生み出してきたお金に注目し、メルカリがお預かりしているお金の流動性を高めることで、モノの流動性を高めることができるのではないかと思っています」と説明。
メルペイが目指していく世界観については、以下のように抱負を語った。
「メルペイでは、ひとりでも多くの人が新たな価値を生むのに必要な信用を想像したいと考えています。よりわかりやすく言い換えると、お金がなくても使えるようなメルカリを作っていきたいです。
メルペイは新たな価値交換の媒体として、信用を創造します。メルカリはまさに信用や通貨といった媒介によって物々交換を成立させているインターネット上の仮想的な共同体と言えるでしょう。まずは、物理的な貨幣を必要としない状態を目指さなければなりません」
最後に曾川氏は、ブロックチェーンのようなテクノロジーを取り入れ、次のメルカリのコンセプトモデルのひとつとして作られたという「メルカリエックス」にも言及。あくまで実験のために作られたプロダクトであり、一般公開は現在のところ予定されていないとのことだが、ブロックチェーンを応用した技術についても研究を進めていることを明かした。