マンハッタン・アソシエイツは、日本と英国で、それぞれ2,000人を超える消費者を対象に調査を実施した。その結果の中から、ミレニアル世代に属する18歳から24歳の若年層だけに絞り、回答結果を分析。日本のミレニアル世代が実店舗に対して求めているニーズを発表した。
「安く」「早く」は不変も、「自分の好みに合った提案を受けられること」を重視
設問1)「オンラインショップや実店舗で買い物をする際に重要だと思うこと何ですか?(複数回答可)」
オンラインと実店舗の両方での買い物の際に重要な要素として、「価格」および「商品が早く手に入ること」が上位に位置付けられた。しかしこれらは容易に想像できた結果であり、「安く」「早く」という条件は、購買の不変のニーズだと言える。それ以外に重要だと思うこととして日本のミレニアル世代で際立ったのが、「自分の好みに合った提案を受けられること(商品紹介など)」(28.0%)だった。
実店舗で購入する理由は「購入前に見たり触れたりできる」から
設問2)「これまでにオンラインでなく実店舗で買い物をしようと思った理由は何ですか?(複数回答可)」
実店舗で購入する理由は、「購入前に見たり触れたりできる」(日本67.7%)が最も多く、次いで「すぐに商品が手に入る」(日本50.3%)だった。
日本のミレニアル世代は「在庫情報」を重要視せず
設問3)「店舗スタッフが提供してくれるサービスとして最も重要だと思うことは何ですか?」
店舗スタッフによるサービスで最も重要なことについては、英国では「商品の正確な在庫情報(入手可能性)」が41.5%と高かったのに対し、日本では同項目が重要だと回答したのはわずか15.5%と、日本のミレニアル世代が、実店舗では在庫情報をさほど重要視していないことが見て取れた。
「商品に関するアドバイス」は英国が28.8%、日本が31.7%と、ともに三分の一程度。日本のミレニアル世代では「(割引などの)商品のお得な情報」に対するニーズが29.2%と、英国に比べ高い結果となった。
自分好みの提案を聞きたい
設問4)「店員が自分の好みに合った提案をしてくれるならもっと会話したいですか?」
「非常にそう思う」と「そう思う」を合わせた回答の割合が62.7%にも及び、実店舗の店員から、自分仕様にカスタマイズされた情報を得ることへの期待感が大きいことがわかった。
今回の調査結果から、日本のミレニアル世代は価格の妥当性と商品の早期入手を重視しながらも、実店舗においては早く入手することよりも、店舗スタッフからのアドバイスや、個別にカスタマイズされた商品提案に対する潜在的ニーズを持っていることがわかった。