フラーは、自社が提供するアプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」のデータをもとに、ファッションアプリの動向や利用実態を多角的に分析した「ファッションアプリ市場調査レポート2025」を公開した。

市場の概況

同レポートによると、国内約40万台のAndroid端末から収集したサンプルデータのうち、調査対象に該当するファッションアプリは185個存在。サンプルデータ内の全アプリ3万6,889個のうち、約0.5%を占めており、該当するファッションアプリの1ヵ月あたりの平均利用時間は18.2分、1日あたりの平均起動回数は1.9回、1ヵ月あたりの利用個数は0.6個という結果になっていた。
性年代別・利用時間帯分析


性年代別で見ると、10代から50代の女性利用者が目立ち、特に40代(20.3%)と50代(17.8%)女性の割合が高い結果に。一方、全世代の男性利用者はいずれも平均を下回る傾向を示した。
時間帯別の利用状況を見ると、全年代で昼(12時台)と夜(20時台)に集中していた。
カオスマップによる分類

主要アプリの傾向分析では、MAU上位80アプリを「アパレル製造・小売」「ファッション通販」「シューズ小売」「コーディネート提案」「メガネ小売」「限定スニーカー抽選」の6分野に分類。ZOZOTOWN、UNIQLO、ジーユー、WEARといったブランド公式・EC系アプリが並び、市場の広がりが確認された。
併用率分析

併用率分析では、UNIQLOとジーユーのアプリの併用が特に高く、UNIQLOユーザーの31.4%、ジーユーユーザーの57.7%が互いのアプリを利用していた。また、ZOZOTOWNやアンドエスティなど他のECプラットフォームアプリとの併用も多いことが明らかになり、購買行動の多様化がうかがえる結果となった。
評価分析

アプリの評価分布では、「4.0以上4.5未満」が39.7%ともっとも多く、全体平均よりやや高い水準で安定した評価を得ている結果に。一方で「4.5以上5.0以下」の最高評価に該当するアプリは9.2%であった。
調査概要
調査期間
2025年7月
調査対象アプリ
以下すべての条件を満たすものを「ファッションアプリ」と定義。
- 2025年7月時点でMAU500以上のAndroidアプリ
- Google Playのカテゴリが「ライフスタイル」または「ショッピング」に分類
- アプリの主要な機能がファッション・アパレル関連に該当
調査方法
フラーが提供するアプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」による分析。国内約40万台のAndroid端末から収集したサンプルデータのうち、一定の条件を満たしたものを抽出・分析。