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ECzine Day 2025 June【オンライン+スタジオ観覧型イベント】

2025年6月12日(木)10:00~17:25

ECzineニュース

TikTokに月100万以上予算を投じる企業は28.4% バズ発生に期待か/ネオマーケティング調査

 株式会社ネオマーケティングは、2025年2月5日から2月7日にかけて、全国の20歳以上の男女を対象に「自社SNS」をテーマとしたインターネットリサーチを実施。その結果を発表した。

利用しているSNSの種類(n= 966)

利用しているSNSの種類

 10個中7個のSNSにおいて、「toC以外」のSNS運用担当者の利用率が高くなっており、特にショート動画アプリ「TikTok」や動画共有プラットフォーム「YouTube」の利用率の差は大きい結果となった。

 toCのSNS運用担当者のTikTok利用率は16.2%、YouTube利用率は31.4%、toC以外のSNS運用担当者のTikTok利用率は22.7%、YouTube利用率は43.3%で、それぞれ6.5ポイント・11.9ポイントの差が開いている。

 結果から、対法人ビジネスの方が幅広くSNSに挑戦しており、特に動画を扱うSNSに積極的なことがうかがえる。

 なお、同社が2021年に実施した調査では、toCのSNS運用担当者のTikTok利用率は7.8%、YouTube利用率は30.0%、toC以外のSNS運用担当者のTikTok利用率は11.8%、YouTube利用率は36.2%となっていた。同社は、約4年の間に動画系SNSの利用率がさらに高まった様子がうかがえると考察している。

SNSのフォロワー数(n= 966)

SNSのフォロワー数

 2021年の同社の調査では、toCのSNSにおけるフォロワー1000名未満の割合は63.2%、toC以外のSNSにおけるフォロワー1000名未満の割合は59.0%だったが、今回の調査ではtoC・toC以外でそれぞれ57.6%・55.8%という結果に。全体的に企業アカウントのフォロワー規模が大きくなったのは、SNS活用の本格化、戦略的な運用が浸透した表れだと同社は分析している。

SNSの投稿内容

 SNSの投稿内容については、前設問「利用しているSNSの種類」で最も利用率が高かった「X(旧Twitter)」とTikTok、YouTubeの回答結果を表示。Xでは、toC・toC以外の双方で「自社新商品・自社新サービス情報」の投稿がトップという結果に。2位以降は「自社商品・自社サービスの情報」「自社のニュース」「ノウハウ・お役立ち情報」「イベント情報」が続き、投稿内容の傾向が近いことが明らかになっている。

SNSの投稿内容:X

 toCのTikTok投稿では、「自社新商品・自社新サービス情報」「自社商品・自社サービスの情報」といった売上につながる投稿や「ノウハウ・お役立ち情報」がより多い結果となった一方で、toC以外は「自社のニュース」「購入者・ファンの紹介」「他社商品・他社サービス情報」といった認知・比較・検討の上で参考になる投稿がより多い傾向にあると判明。TikTokでは、他のSNSよりもエンタメ性の高いコンテンツが求められることから、直接的な宣伝ではなく様々なアプローチを模索する様子が垣間見られる結果となった。

SNSの投稿内容:TikTok

 なお、動画系SNSとしてTikTok、YouTubeの結果を比較すると、toC・toC以外どちらもほぼすべての投稿でTikTokを利用する割合が高くなっている。この傾向は、2021年の調査よりも顕著になっており、同社はしっかりと作り込んだ長尺の動画よりも、ラフに作った短尺動画で認知・売上につなげていくのが昨今の企業アカウント運用の潮流といえるのではないかと分析している。

SNSの投稿内容:YouTube

SNS運用におけるKPI達成(n= 966)

SNS運用におけるKPI達成

 SNS運用におけるKPI達成については、toC・toC以外どちらも、半数以上がKPIを達成(※「達成している」「やや達成している」の合算)。しかし「達成している」の割合にフォーカスすると、toC以外が26.2%であるのに対しtoCは16.4%にとどまり、達成度に乖離が見られることがわかった。同社は、この差はtoCのKPI水準の高さや主戦場の違いによるものだと分析している。

SNSの月間予算

 SNSの月間予算については、動画系SNS(TikTok・YouTube)に高予算を投じる企業が増加傾向にあることが浮き彫りとなった。特にTikTokでは100万円以上の予算をかける企業が28.4%に上り、300万円以上の比率も8.6%と、主要SNSの中では突出している。

 同社は、投稿がユーザーによって二次的に広まったり、関連コンテンツとしてUGCが生まれたりといった事例がTikTokでは多く見られることから、バズ投稿の生まれる可能性の高さや投資に対するリターンが大きいと感じる企業が多く、予算をかけて積極的に取り組むケースが増えていると分析している。

SNSの月間予算

SNS運用で力を入れていること

 SNS運用で力を入れていることについては、KPIの達成度合いごとに回答結果を比較。達成度が高い運用担当者ほど「フォロワーとのコミュニケーション」を最重視(71.1%)していることが明らかになった。

 また、KPI達成している運用担当者においては「クリエイティブ(41.2%)」や「内容(ネタ)の作り込み(38.7%)」への注力も高く、“見られる工夫”と“中身の工夫”の両立が意識されていることも判明。KPI達成していない運用担当者は「上記にあてはまるものはない」の回答が54.9%と過半数になっており、戦略的な運用の欠如やリソース不足が課題として浮かび上がる結果となった。

SNS運用で力を入れていること

フォロワーからのアクション

 フォロワーからのアクションについても、KPIの達成度合いごとに回答結果を比較。達成度が高い担当者ほど、「定期的にコメント・返信をしてくれる」「自主的にSNSアカウントを紹介してくれる」「自主的に商品・サービスを紹介してくれる」といった、フォロワーからの“能動的なアクション”を多く引き出している実態が浮き彫りとなっている。

 一方、KPI未達成層は「いいね」すら得づらく、「きちんと把握していない」という回答も30%を超えており、フォロワーの反応を把握・分析する余裕がない、あるいは運用に対する自信が持てない状況が見えると同社は分析した。

フォロワーからのアクション

フォロワーへのアクション

 KPIの達成度合いごとに回答結果を比較した本設問では、達成度が高い担当者ほど、フォロワーへ「定期的にコメント・返信をしている」「定期的にいいね・保存をしている」と回答した割合がどちらも50%超えと高くなっていることが判明。「KPI達成していない運用担当者」はどちらも20%未満と、その差は2.78〜3.8倍となっており、SNSでフォロワーを伸ばす・フォロワーからのアクションを望むのであれば、能動的なコミュニケーション・アクションが欠かせないことが明らかとなっている。

 一方で、KPI達成している運用担当者でも「フォローバックしている」割合は29.9%にとどまり、リスク管理やブランドイメージの揺らぎ防止を意識している様子がうかがえる結果となった。

フォロワーへのアクション

調査概要

  • 調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したウェブアンケート方式で実施
  • 調査対象:全国の20歳~69歳の男女で、お勤め先もしくは自身が行っているビジネスにおいてSNS運用を担当している方(toCビジネスモデル(BtoC・GtoC・DtoC):500名、toC以外のビジネスモデル(BtoB・BtoE・BtoG):466名)
  • 有効回答数:966名
  • 調査実施日:2025年2月5日~2月7日

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