アダストリアグループでモール&メディア事業、プロデュース事業などを展開するアンドエスティは4月24日、原宿駅そばのWITH HARAJUKUに、会員数2,000万人を超えるECモール「and ST (アンドエスティ)」のフラッグシップストアとなる「and ST TOKYO(アンドエスティ トーキョー)」をグランドオープンした。

アダストリアは1973年に紳士服業態からメンズカジュアルに転換して以降、顧客や市場のニーズに合わせて事業を変革してきた。直近ではマルチブランド×SPAを強みに事業を展開してきたが、現在5度目の事業変革として「Play fashion! プラットフォーマー」に変わろうとしている。
アダストリアの代表取締役社長兼アンドエスティ代表取締役CEOの木村 治氏は、4月23日に行われたand ST TOKYO オープニング発表会・内覧会で「and ST TOKYOは5度目の変革における軸」だと語った。
and ST TOKYOのコンセプトは「すきとつながるメディアストア」。アダストリアの人気ブランド商品の販売に加え、他ブランド・IPコラボのポップアップスペース、店舗でのサイネージ利用、来店客へのサンプリングなど、あらゆる施策を行う。また、飲食コーナーも用意し、アパレルをはじめとした商品購入以外の体験も提供していくという。
店舗面積は230坪で、店舗奥にはインバウンド向けのお土産やアパレル、アダストリアの持つブランドの商品が並んでいる。そして、歩道に面した入り口付近は大型イベントエリア、エントランスエリア、コーナーエリアの3つに区分された協業エリアとして活用される。

オープン時には、サンリオとコラボレーションした「サンリオキャラクターズ × and ST」が大型イベントエリアに入るなど、期間限定でIPや他社ブランドとの企画が随時動く予定だ。

この他にも、ECモールのand STとの連携も強化していく。発表会には、and ST TOKYOオープン時のコラボレーション先の1つであるCath KidstonのPRを担当するスタイリングライフ・ホールディングスのシモンズ ティアラ氏が登壇。Cath Kidstonは、and STの持つ2,000万の会員基盤の活用、ブランドの相乗効果、アダストリアの親近感と信頼感のあるスタッフの接客を期待し、and STとコラボレーションすることを決めた。
今回のコラボレーションでは、Cath Kidstonの商品をand ST TOKYOで販売するほか、6月末にECモールへの出店も実施予定。さらに、アダストリアのブランドであるLOWRYS FARMとCath Kidstonのアイテムによるスタイリングコラボレーションも行う。このように、他ブランドと連携した取り組みを旗艦店とECが連動した形で今後続々と行っていく予定だという。
また、旗艦店とECとの連動についてアンドエスティの取締役 CSOを務める田淵 淳也氏は「STAFF BOARD(ショップスタッフによる投稿コンテンツ)やand ST MEDIA(会員向けマガジン)を連携させていくほか、and STアプリのチケット予約機能を使い、旗艦店限定イベントも行っていく」と、ECモールと連動した取り組みが加速していくことを明らかにした。
and ST TOKYOは今後、若年層とインバウンドをターゲットに年間集客目標100万人を目指す。