生成AIを活用した業務改善支援を行うクロス・オペレーショングループ(以下、XOP)は、自社で開発した法人向けChatGPT「OpsAI」を、医療用漢方製剤を展開するツムラに提供開始した。
ツムラは、2024年度までの第1期中期経営計画の戦略課題の一つとして、「漢方バリューチェーン改革に向けたIT基盤刷新と生薬選別、製造工程におけるAI・ロボット活用の推進」を掲げ、「漢方バリューチェーンのDX化」に向けた取り組みを進めている。人にしかできない業務の効率が最大化され、多様な人財が活躍する基盤と、人同士の対話時間の創出が可能になると考え、OpsAIの導入を決めたという。
同社では、まずは手紙やメールといった顧客対応の文面作成やレビュー、市場調査に何日もかかっていた工数の削減を目指す。加えて、今後は同社内に眠るデータや知見を収集してAIに学習させ、患者の問題解決に貢献する活用設計を進める方針。
OpsAIの概要
基本性能
OpsAIの基盤となるLLM(大規模言語モデル)には、最新の生成AIモデルであるGPT-4oが搭載されている。
セキュリティ
ChatGPTの開発元であるOpenAIとは、独立した管理下で運営している。また、利用企業ごとに個別テナントを構築し、情報管理している。
独自機能「Opsチャット」
XOPがプロンプトを設計し、各業務のテーマごとに専用のチャットを標準搭載。営業やCS・顧客サポート、マーケティング、人事、マネジメント、DX推進、ビジネスマナー、事業企画、経営企画などのテーマで、即時に業務に活用できるOpsチャットを用意している。
自社独自のGPTを作成可能
ChatGPTにおけるMyGPTs機能をシンプル化している。利用企業が自社のデータ(営業資料や社内規定など)をアップロードすることで、自社独自のGPTが作成できる。
社内の利用状況を可視化
管理者アカウントがメンバーアカウントの利用頻度、内容を把握できる。