ミスミグループは、グローバルな自動車部品メーカーであるデンソーが、機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy(メビー)」を導入したと発表した。社内向け次世代型自動搬送車(AGV)の開発における試作品開発から量産までのプロセスで活用される。
先進的な自動車技術、システム・製品を提供しているデンソーは、近年、工場の効率化に向けた開発に注力している。その一つが、工場や物流倉庫で部品・荷物を自動搬送し、機械や棚にセットする次世代型AGVである。
同社では、社内向けAGVの開発を進める過程で、設計段階での生産性の低さ、部品調達の煩雑さが課題となっていた。特に、3DCADで設計したデータから2D図面の作図業務に多くの時間を要しており、開発リードタイムの長期化に加え、コスト増加にもつながっていた。
これらの課題を解決するため、デンソーはAGV開発において、2D図面を作図することなく部品を調達できるmeviyを導入し、コスト削減と業務効率化を実現した。
デンソーにおけるmeviy導入の効果
- 3Dデータだけで見積もりや部品の調達が可能となり、部品調達にかかる作業時間が2週間から数時間に短縮される
- 生産性向上による間接コスト削減に加え、大口数量割引や長納期低価格サービスを組み合わせることで、部品のコストを約50%削減できる
- 部品ごとにカタログ品と同様の型番を発行。その型番を各工場に共有することで、どこからでも同じ部品を調達可能となる
- 加工できない箇所にAIがアラートを表示し、加工不可の理由を明示する。これにより、設計担当者のスキルアップにつながる