楽天インサイトは、「AIに関する調査」をインターネットで実施した。
同調査では、AI(人工知能)のイメージや生活への関与、仕事への影響などについて調査し、設問の一部は生成AIで作成、聴取をおこなっているとのこと。同社が実施する公開レポートにおけるAIツールの活用は、今回が初めてだという。
同調査結果の概要は、次のとおり。
AIのイメージは「効率的に作業を進めることができる」が43.1%でトップ 40代以降は「セキュリティに懸念がある」人が増加傾向
AIのイメージについて聞いたところ、「効率的に作業を進めることができる」(43.1%)がもっとも多く、「知りたい情報をすぐに教えてくれる」(35.7%)、「新たなビジネス機会の創出につながる」(29.6%)が続いた。
年代別でみると、「セキュリティに懸念がある(AIの誤作動やハッキングなど)」と回答した人は、40代以降増加する傾向がみられた(40代:24.9%、50代:34.3%、60代:36.7%)。
AIが自身の生活に関与することに対して良い印象を持っている人は全体の7割超 理由は「時間短縮になるから」が53.8%でトップ
AIが自身の生活に関与することに対してどのように思うかを聞いたところ、「良い印象を持っている(「とても良い印象を持っている」と「やや良い印象を持っている」)」は計70.8%だった。
年代別では、40代の「良い印象を持っている」が計77.6%で、全体より5ポイント以上高い結果となっている。
AIが自身の生活に関与することに対して良い印象を持っている人に理由を聞いたところ、「時間短縮になるから」(53.8%)がもっとも多く、「人間では起こり得るミスを減らすことができるから(データ入力での誤入力、文書作成での文法ミス、スペルミスなど)」(47.3%)、「自分では見逃してしまうようなモノやコトを見つけてくれるから」(37.8%)が続いた。
年代別でみると、「自分では見逃してしまうようなモノやコトを見つけてくれるから」の回答は年代が上がるにつれて増える傾向だった(20代:23.6%、30代:32.5%、40代:39.0%、50代:41.3%、60代:50.4%)。
AIに任せたほうが良いと思う業務は「製品の在庫管理」 人間が対応したほうが良いと思う業務は「最終意思決定」がそれぞれトップ
AIに任せたほうが良いと思う業務と、人間が対応したほうが良いと思う業務をそれぞれ聞いたところ、AIに任せたほうが良いと思う業務は「製品の在庫管理」(53.7%)がもっとも多く、「経理処理」(52.3%)、「資料作成」(52.1%)が続いた。
一方、人間が対応したほうが良いと思う業務は「最終意思決定」(56.4%)がもっとも多く、「医療行為」(49.9%)、「従業員の採用」(47.7%)が続いた。
AIには一定のルールに沿った管理や処理業務を任せ、人間は重要な意思決定や臨機応変な判断を要する業務を対応したほうが良いという傾向がみられた。
AIに対する感情は「期待」が31.4%でトップ 「好奇心」が21.0%、「不安」が13.4%で続き、期待と不安が混在 ※生成AIで設問を作成
AIについて持っているもっとも近い感情を聞いたところ、「期待」(31.4%)がもっとも多く、「好奇心」(21.0%)、「不安」(13.4%)が続いた。
年代別でみると、40代は7.8%、50代は10.1%、60代は13.6%と、40代以降において「疑念」の回答が増える傾向にあったという。
AIの普及により自分の仕事に良い影響を受けると思う人は全体の70%以上 ※生成AIで設問を作成
AIの普及により自分の仕事がどのような影響を受けると思うかを聞いたところ、「良い影響(プラスの影響)を受ける(「良い影響を受ける」と「どちらかというと良い影響を受ける」)」は計75.2%、「悪い影響(マイナスの影響)を受ける(「悪い影響を受ける」と「どちらかというと悪い影響を受ける」)」は計24.8%という結果に。
AIの普及により自分の仕事がなくなることを心配しているかを聞いたところ、「心配している(「とても心配している」と「やや心配している」)」は計24.8%、「心配していない(「まったく心配していない」と「あまり心配していない」)」は計44.4%だった。
年代別でみると、20代(33.0%)と40代(30.1%)の「心配している」は、全体(24.8%)より5ポイント以上高い結果となった。
AIを自分の仕事に取り入れることに対してどの程度積極的かを聞いたところ、「積極的(「とても積極的」と「やや積極的」)」は計40.2%、「積極的ではない(「まったく積極的ではない」と「あまり積極的ではない」)」は計16.6%となっている。
年代別でみると、「積極的」は40代(45.9%)が全体(40.2%)より5ポイント以上高い結果となった。
調査概要
- 調査期間:2024年3月7日~3月8日
- 調査対象者:楽天インサイトに登録している20歳~69歳の男女
- 回収サンプルサイズ:900サンプルサイズ