Hyundai Motor CompanyとAmazonは、革新的な新体験を顧客に提供するため、広範囲な戦略的パートナーシップを結ぶことを、ロサンゼルス・オートショーにて発表した。この戦略的パートナーシップには、2024年にAmazonが米国で開始するHyundai自動車のオンライン販売や、HyundaiがAWSを優先クラウドプロバイダーとして指定し、デジタル・トランスフォーメーションを促進すること、さらにHyundai自動車の次世代モデルへのAlexaの搭載などが含まれる。
両社の連携内容詳細は次のとおり。
自動車販売
2024年、米国のAmazonストアで初めて自動車ディーラーによる車の販売が開始されることが決定。取扱ブランド第1弾として、Hyundai自動車が販売される。これにより、消費者はオンラインで容易に新車を購入することができるようになる。
購入後は自分の都合の良い時間に近くの販売店に受け取りに行くか、自宅への納車を選択できるようになっている。Amazonのサイト上で、自分の地域で購入可能な車を車種、トリム、色、機能などの好みに基づいて検索し、希望する支払い方法や自動車ローンを指定。購入手続きまでをサイト内で終えることができる。この体験は、ディーラーが自社の品揃えの認識を深め、顧客に利便性を提供する新たな方法を生み出すとしている。
クラウド・トランスフォーメーション
Hyundaiは、コンピュート、ストレージ、データベース、分析から生成AI、IoTに至るまで、業界をリードするAWSの幅広いサービスを活用してデジタル・トランスフォーメーションを加速するため、優先クラウドプロバイダーとしてAWSを選択。新たな複数年契約の一環として、同社はクラウドファーストの技術戦略でよりデータ主導型の組織となり、研究、製品エンジニアリング、顧客エンゲージメントなどあらゆる分野をサポートする現在のオンプレミス・アプリケーションをAWSに移行する。
また、生産効率を上げてコストを削減するための製造工程やサプライチェーン、回復力を高めるセキュリティと災害復旧、世界中のドライバーに最新機能を提供すべくコネクテッド・ビークル(IoT化された自動車)開発などのビジネスケースを優先するとしている。AWSとHyundaiは、Hyundaiのエンジニアに重要なクラウドスキルを教育するMaster Builder Trainingおよび認定プログラムを作成し、導入した。
車載ソリューション
2025年から、Hyundaiの次世代車種を購入した顧客は、これまで自宅で利用してきたAlexaのハンズフリー機能を車内でも体験できるようになる。ドライバーはAlexaに話しかけるだけで、音楽、ポッドキャスト、オーディオブックの再生、リマインダーの設定、ToDoリストの更新、予定確認ができる。また、帰宅途中に家の暖房をつけたり、ドアの施錠を再確認したり、スマート照明やアレクサのルーチンを管理するなど、外出先からスマートホームを操作することもできるように。さらに、Alexaに最新の交通情報や天気予報を尋ねたり、車載メディアプレーヤーやナビゲーションシステムを音声で操作したりといったことも可能となる。インターネット接続が断続的、利用負荷な場合も、特定のAlexa機能にはアクセスできる仕様になっているとのこと。