2月15日(米国時間)、Google Cloudはアクセンチュアとともに、小売業者のビジネスのモダナイズ、クラウド技術の活用を支援する新たな取り組みを発表した。これには、データ分析、AI、商品検索におけるGoogle Cloud主要機能の統合と、アクセンチュアの「ai.RETAIL」プラットフォームのアップデートも含まれている。
アクセンチュアが提供するai.RETAILは、データと人工知能(AI)を活用して小売業者の顧客獲得、価格設定、プロモーション、取扱品目、サプライチェーンなどといった一般的なシステム・プログラムの最適化を支援する統合ソリューション。2月15日より小売業者は同プラットフォームをGoogle Cloud上に実装できるようになっている。これにより、Google Cloudのインフラストラクチャへの拡張、複数のGoogle Cloud製品および機能との統合も可能となる。
ai.RETAILの新機能と特徴は次のとおり。
サプライ チェーン分析の一元化
ai.RETAILには、アクセンチュアのインテリジェント サプライ チェーン プラットフォームを利用したサプライ チェーン コントロール タワーが搭載されている。LookerやBigQueryなどのGoogle Cloud製品との統合により、小売事業者は適切なデータ整理や調達、物流、在庫、販売といったサプライチェーン指標をリアルタイムに表示できるようになる。これにより、小売業者の「what if」シミュレーションの実行、需要予測の調整、在庫計画の改善、サプライ チェーン セグメンテーションの戦略策定などが実現可能となる。
パーソナライズされた顧客体験
ai.RETAILは、Google Cloudの小売業向けDiscovery AIソリューションを活用することで、Google品質の検索機能による検索の放棄を削減。パーソナライズされたレコメンデーションを大規模配信し、買い物客が画像で商品を見つけやすくするよう支援する。アクセンチュアのCustomer Data ArchitectureおよびGoogle CloudのCustomer Data Platformとの統合により、小売業者はデータのサイロ化の解消とAI・機械学習を用いた予測型マーケティングを推進できるようになる。
品揃えの最適化
BigQuery、Looker、Vertex AIを使用するai.RETAILは、新たに店舗クラスタリング機能を搭載。小売業者が同様の特性を持つ店舗を特定し、グループ化・最適化、品揃え、スペース管理、在庫戦略改善に取り組めるよう支援する。
このほかにも、Google Cloudとアクセンチュアはai.RETAILのインテリジェンスによる顧客、従業員、店舗における体験の最適化、2社が扱うほかのテクノロジーやサービスの活用を含む幅広い領域で提携。たとえば、Google Distributed Cloud Edgeの技術を利用して、店舗・工場などのクラウド インフラストラクチャの統合、拡張や商品検索の改善、ブランド ロイヤリティの強化、法規制の遵守による顧客信頼度の向上などを実現し、小売業者のエンドツーエンドの運用に関する知識向上、ビジネスのモダナイズに貢献するとしている。