ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT」を活用した、ワークアウトの進捗をサポートする新サービス、ボディーマネジメントサービス「ZOZOFIT」を発表した。同サービスは、ZOZOSUITの技術を活用したサービス化第1号で、今夏に米国でサービス提供の開始を予定している。
同社ではこれまで、オンラインでの買い物をより楽しく、より便利にするためのテクノロジーとして、3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT」、足の3D計測用マット「ZOZOMAT」、フェイスカラー計測ツール「ZOZOGLASS」などの計測ツールを、自社サービスであるZOZOTOWNを通じて提供してきた。また、ZOZOが持つ計測技術を提供し、新たなサービスを共創するパートナー企業を募集してきたほか、昨年より計測テクノロジーの技術ライセンス販売をおこなうなど、技術活用の幅を広げるべく、自社サービス上だけでなく、業界や場所を問わずさまざまな活用先を検討している。
ZOZOFITの機能概要
ZOZOFITは、ジムや自宅にいながら手軽で高精度な3Dボディースキャンおよび計測データのトラッキングを可能にするサービス。ZOZOSUITを着用し、スーツ全体に施されたドットマーカーを、スマートフォン上のZOZOFITの専用アプリとカメラで360度撮影することで、高精度な体型計測が可能となる。計測した結果をもとに、精緻な身体の3Dモデルを生成することで、ワークアウトの成果が可視化され、トレーニング強化が必要な部位の見極めなどにも役立てることができる。
通常、ZOZOFITと同等の高精度な3D身体スキャンをおこなうには、特殊な大型機械が必要で、導入にはコストやスペースも必要となるが、ZOZOFITであれば、自宅やジムなどに計測用の特殊な器具を置く必要なしに、手軽でスピーディーな体型計測と自身の体型の3Dモデル化が可能となる。
また、専用アプリ内に、過去の体型計測データや、計測データに基づいて生成された身体3Dモデルデータを記録し蓄積することができるため、過去と現在の身体3Dモデルを比較したり、数値データの変化をグラフで確認することができる。
蓄積されたデータは、アプリ上で容易にシェアすることができるため、トレーナーや一緒にワークアウトをおこなっている仲間に自身の身体3Dモデルをシェアしてアドバイスをもらうなど、さまざまな活用が可能となる。
ワークアウトを続けていると、体重などの数値データだけでは日々の体型変化を見落としてしまったり、トレーニングの成果が見えづらくモチベーションを保つことが難しいなどの課題が生じることもあるが、ZOZOFITは小さな体型変化を見逃さず、より楽しく効率的なワークアウトの継続をサポートする。
将来的には、体型計測情報以外にも心拍や運動強度などの身体メトリクス全般を取り込んでいくとともに、それらのデータから生み出されるシミュレーションアルゴリズムなどの開発にも取り組んでいく考え。加えて、身体メトリクスの情報や、ユーザーからの改善ニーズを蓄積していくことで、個々人の状況に合わせた関連サービスや商品を推奨・販売するマーケットプレイスとしての展開も視野に入れているという。