大日本印刷(DNP)は、2019年から、LINEが運営するコミュニケーションアプリ「LINE」内で、利用者1人ひとりに合わせて最適化した近隣店舗の商品情報を配信するデジタルチラシサービスの「LINEチラシ メディアフォーマット」を、LINEとパートナーシップを組み、提供している。
今回、保険薬局向けの各種システムを開発・提供しているグッドサイクルシステムの協力のもと、「LINEチラシ」と連携し、調剤薬局やドラッグストア等へ、スマートフォンで撮影した処方箋を送信することで、処方された薬を短い待ち時間で、各店舗で受け取ることができる「処方箋送信機能」のサービスを開発。本日、10月28日に提供開始した。処方箋送信機能の基本料金は1店舗あたり月額1,100円となる。
「LINEチラシ」の店舗ページから「処方箋送信機能」にリンクし、処方箋の撮影・送信を行う仕組み。調剤薬局・ドラッグストア側では、受け付けた処方箋が自動で印刷され、ユーザーの来店前に薬を準備することができるようになる。またユーザーは、受付完了や薬の準備完了といったメッセージを薬局・ドラッグストアのLINE公式アカウントから受け取ることが可能に。
1.「LINEチラシ」の活用による快適な使い勝手
「LINE」上で展開する「LINEチラシ」を使って、処方箋を送ることが可能に。他のアプリのダウンロードや会員登録などを行う必要がなく、クレジットカードによる決済も可能になる。また、電子的に処方の履歴を取ることができるため、服薬フォローなどにつなげることもできる。
2.処方された薬の受け取りの待ち時間を短縮
利用者は、「LINEチラシ」の調剤薬局やドラッグストアの店舗ページから「処方箋送信機能」を起動させて、処方箋の撮影・送信、受け取り日時の設定、メッセージの確認などを行うことができる。受け取り日時を指定できるため、店頭で長時間待つことなく、スムーズに薬を受け取ることができるようになる。
3.各店舗は「LINEチラシ」を通じた販促も可能
処方箋送信機能を利用する調剤薬局やドラッグストアは、「LINEチラシ」を使って各店舗や商品の告知もできる。店舗周辺の「LINEチラシ」利用者に情報提供できるため、地域の「かかりつけ薬局」としての継続的な関係構築につなげることが可能に。
政府は、2015年に「患者のための薬局ビジョン」を掲げ、服薬情報の一元化に向けて、各医療機関の近くの薬局ではなく、患者が通いやすい「かかりつけ薬局」の普及を促進している。また、2023年1月から本格的に電子処方箋を運用していく計画。一方、コロナ禍での感染防止対策の一環で、2020年4月より、時限的・特例的な対応としてオンラインでの服薬指導が可能となった。これらの動きによって、患者としても、調剤薬局やドラッグストアで長時間待たずに処方された薬を受け取りたいというニーズが高まっている。
そうしたなかDNPは、2021年10月時点で約1,600万人の利用者がいる「LINEチラシ」向けに、「処方箋送信機能」を開発。これにより、他のアプリのダウンロードや会員登録をしなくても、「LINE」を利用して、手軽に処方薬の電子化に対応し、店頭でスムーズに薬を受け取れるようになる。