エルテスとかっこは、双方のリスク検知領域を相互補完することで、ネット通販をはじめとしたオンライン取引における幅広いセキュリティサービスの提供に向けて資本業務提携することを決定した。
かっこが提供する、ネット通販サイトをターゲットとしたさまざまなサイバー攻撃をまとめて対策できるセキュリティパッケージ「ECサイト鉄壁パック」に、エルテスが提供する、フィッシングサイト発生に関する情報やSNSにおけるなりすましアカウント発生等の情報をSNSや独自DBから検知するサービス「Webリスクモニタリング」を組み合わせ、サイバー攻撃を受けた際の対策だけでなく、フィッシングによる情報窃取などへも対策可能なサービスの提供に取り組んでいく。
コロナ禍において、ネット通販の利用による不正被害件数は増加傾向にあり、2021年8月にフィッシング対策協議会に寄せられたフィッシング報告件数 は50,000件を超える。なかでも多くを占める、メール差出人に正規のメールアドレス (ドメイン)を使用した「なりすまし」フィッシングメールは巧妙化が進み、エンドユーザーの注意と同時に関連企業にもその対策が求められている。
また、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が急増しており、一般社団法人日本クレジット協会による「日本のクレジット統計 2020年版」によると、2020年の番号盗用被害額は223.6億円に及び、2015年からの5年間で約3倍に増加している。
こうした背景を受け、エルテスとかっこは両社の強みを発揮し、リスクの検知領域を相互補完することで、オンライン取引における幅広いセキュリティサービスの提供に向けて業務提携していく。なお、今後のエルテスとかっことの業務提携関係の維持・強化を目的として、エルテス代表取締役菅原貴弘が保有するエルテスの普通株式の一部をかっこへ譲渡する予定。