こんにちは、ECzine編集長の倭田です。アリババの上場でそういえば、2012年に中国出張に行ってきたことを思い出しました。「iResearch Annual Summit Beijing」の取材です。
学生さんのアルバイトに同時通訳してもらいつつ聞いていたのですが、講師やパネラーが「結局、あの黒い猫には敵わないんですけどね」と皮肉を言って笑いが起きる、ということが何度かあって印象的でした。黒い猫というのは、アリババが運営するBtoCのECモール「天猫(tmall.com)」のことです。
「iResearch Annual Summit Beijing」の中から、5つのトピックスを記事にしています。その頃は私、MarkeZine編集部にいましたので、そちらのサイトに飛びますがご了承を。
2011年度中国で最も影響力があったネット系企業14社で、アルファベット順ということで>阿里巴巴(Alibaba)はいちばん最初に登場しました。2011年12月31日時点で、販売者がCでもBでもOKなマーケットプレイス「淘宝网(taobao.com)」登録ユーザーは3.7億人でしたから、日本の人口を圧倒的に超えていて、スケールが違うな~とびっくりしていました。
実は、うちのメディアの現地版を作って中国へ!みたいな話もなかったわけではないのですが、このカンファレンスに参加して、そういうのまったく通じないなと思いました。とりあえず、中国のネット系企業(とその投資家たち)は、日本のサービスに興味がなさそうでしたから。「◯◯のように」としてあげる企業名は、Google、Apple、Facebookあたりでした。
ご存じのとおり、中国で海外のサービスを使うのは難しいです。ある回線により使っている人たちもいるのですが、私がホテルの有線でつなごうとすると、Facebook、Twitterにアクセスできませんでした。Gmailは少し見られたかな?
代わりに検索ならBaidu、Facebook系SNSならrenren、Twitter系はWeiboというのがあり、中国では中国のサービスを使うように!ってことですよね。
また、中国から日本のサイトにアクセスするととても遅かったです。検閲があるという話ですね。今もあるのかなぁ。現地法人を作ってホスティングすると、普通の速度になるようですが。速度だけでなく、物流のモンダイももちろんありますし。
ECにかぎらず、中国で海外のネットサービスをするのはハードルが高いということですよね。楽天さんも撤退されましたし、Amazonさんも苦労しているとかいう記事を見たことがあるような。
EC事業者さんにとっては、「タオバオへの出店、検討してみるか」というところでしょうか。千趣会さんとか、ユニクロさんとかは昔から出られてますもんね。もちろん、どんなサービスにもあることですが、怪しい支援業者さんにはつかまらないようお気をつけください。
MarkeZineには、中国ECに関するコンテンツがいくつかあります。ちょっと古いので、ご参考までということで。