SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

勝つD2C 注目ブランド大研究

手作り惣菜を届け家庭の義務を減らす 「つくりおき.jp」が創出する機会と顧客の声から目指す先を語る


 「あらゆる家庭から義務をなくす」をミッションに、さまざまな人が機会を創出できる世界の実現を目指す株式会社Antway。2020年2月に手作り惣菜を自宅に届ける「つくりおき.jp」のサービスをローンチし、わずか1年半で約15億円の新規資金調達、配達エリア拡大を行うなど、事業成長を続けている。同社のCMO・人事責任者を担当する小川未来さんに、サービスが目指す先や今後の展望などを聞いた。

義務をなくし、多くの人が機会を得る社会に Antwayが目指す世界

――まずは、創業の経緯と「つくりおき.jp」のサービスが生まれた経緯をお聞かせください。

小川(Antway) Antwayは2018年11月、代表の前島がひとりで立ち上げた会社です。前島は地方出身者で、閉鎖的なコミュニティに馴染めず苦労した幼少期を過ごしました。しかし、ティーンエイジャーになる頃に上京して、さまざまな機会に出会い、カルチャーショックを受けたそうです。自分自身の可能性が広がった反面、このような機会を得ることができなかったり、生活の中にあるさまざまな義務によってそれを活かすことができなかったりという人は、まだまだたくさんいるはずだ。こうした不平等をなくしたい。そう考えて起業し、現在に至ります。

 手作り惣菜のデリバリーサービスというビジネスモデルに行き着いたのは、生活の中にやるべきこと(義務)が多すぎるために、機会損失をしている人がいると気づいたことからです。たとえば、キャリアを積んでもっと成長したいと考えている女性がいたとしても、日本の多くの家庭はいまだに女性の家事負担率が高く、家事をするために家に早く帰らなければならない。休みの日に勉強をしたくても家事に追われ、疲れて手が回らない。子どもが生まれ、育児が始まればなおさら自分のために時間を割くことができないといった不平等は、いまだに女性側に多く存在しています。こうした現状を変えるには、家事の中でもとくに負担が大きい「調理」の義務を軽減する必要があると考え、2019年の夏からテストを開始し、2020年2月に「つくりおき.jp」のサービスが正式スタートしました。現在は、「週3食プラン」と「週5食プラン」のふたつをご用意し、1都3県でサービスを展開しています(※2021年10月現在、東京都は23区と東京市部、千葉・埼玉・神奈川の一部エリアでの提供)。

株式会社Antway CMO/人事責任者 小川未来さん

――小川さんは、いつからどのようなポジションで事業の推進を行っているのでしょうか。

小川 私と代表は学生時代からの知り合いで、Antway創業時から相談などにも乗っていました。「機会の平等を目指す」という思想に共感して、「つくりおき.jp」が始まった2020年2月から業務委託としてジョインし、2020年7月からふたりめのメンバーとして正式入社。以来、マーケティングと人事の責任者を務めています。

 私自身、前職は住宅業界でメディア編集職として仕事をしていました。大企業だったこともあり、インパクトある楽しい仕事をさせてもらっていましたが、メディアを使いながらも、もっと手段を選ばずコミュニケーションし、直接お客さまの暮らしを変える力を身につけたいと考えるようになりました。

 お惣菜自体はスーパーなどでも購入できますが、手作りの惣菜が毎週自宅に届くというサービスは今までになく、新たなライフスタイルや食文化を作る仕事と言えます。サービスの概要やこうした想いを伝えることだけでなく、毎週の献立やその訴求方法、お客様から寄せられた声にどう返信するか考えるなど、当社には多くの「編集」と言える仕事が存在しています。これまでの経験を活かしながら、集客だけでなくプロダクトやメニューの企画、LP改善、お客様とのコミュニケーションなど、マーケティングを幅広くとらえて事業成長に貢献するほか、オフィス・キッチン含めた人材採用にも携わっている状況です。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
競合は食をとりまくサービス全部 新機軸のサービスはLINEで顧客と交流

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
勝つD2C 注目ブランド大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/9623 2023/07/07 17:06

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング