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デジタル接客と併用して真価を発揮する 「LINE Pay 支払いリンク」で広がる販売の選択肢


 自社ECを立ち上げるほどの商品点数はないが、オンライン上で販売を行いたい。顧客とコミュニケーションし、関係性を深めながらものを売りたい。このような考えを実現する手段のひとつに「LINE Pay 支払いリンク」がある。同サービス開発の経緯や事業者の活用法について、LINE Pay株式会社 加盟店企画チーム マネージャーの佐藤雄一さんに話を聞いた。

加盟店の声がきっかけに LINE Pay 支払いリンク開発秘話 

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2020年4月~5月に全国に発令された初回の緊急事態宣言。同宣言をきっかけに実店舗の多くが営業休止となり、オンラインに販路を見出そうとする中、さまざまなサービス事業者が支援の取り組みを実施していたことは記憶に新しいだろう。

 モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」においても、「同宣言は提供するサービスのありかたを見直すきっかけになった」と佐藤さんは語る。2020年4月には、毎月末に売上金の精算を行う従来の入金サイクルを月末締め、翌月3営業日入金へと短縮すると同時に、最短即日入金を行う「入金申請」の手数料を無料にするキャンペーン(2020年6月30日で終了)を実施。加えて、LINE Payのオンライン決済用リンクをスムーズに発行できるサービス「LINE Pay 支払いリンク」のプロトタイプ版を2020年7月にリリースし、2020年12月には正式にサービス提供を開始している。

「2020年春の緊急事態宣言時、『LINEを活用してビジネスや決済をオンライン上で行う方法はないか』『新たな商売をする手段を提供してほしい』といったお問い合わせやご要望が当社に多数寄せられました。こうした声を受け、早急に加盟店の皆様を支援するためのサービスを作らなければならない、と立ち上がり、LINE Pay 支払いリンクの開発は始まったのです。緊急性の高さを踏まえ、まずはLINE Payの管理画面上で支払い用のリンクを発行できるプロトタイプ版を同年7月にリリースし、リンクをコピー&ペーストしてトーク画面上に送ることで、非接触で決済を実現できる仕組みを構築しました。このようなサービスを求める声は、開発を進めている間も日に日に増える一方でしたので、優先度高く早急に取り組む意義があったと感じています」

LINE Pay株式会社 加盟店企画チーム マネージャー 佐藤雄一さん

 プロトタイプ版のリリース後は、加盟店からの声を踏まえ、正式サービスに向け準備を進めたという佐藤さん。正式ローンチ時には、LINEが持つコミュニケーションツールとしての強みを軸に、よりシームレスな決済体験を描くべく改良を加えたと説明する。

「開発当初は、トーク画面上でリンクを作成して送付できるフローを実現すれば、加盟店の皆様のニーズに応えることができると考えていました。しかし、プロトタイプ版をご活用いただく中で、コミュニケーションを図りながらリンク作成を行うと言えども、決済の選択肢はある程度パターン化されていることが明らかになったのです。

 たとえば、取扱商品が一律700円であれば、都度金額を入力してリンク作成を行うのは煩わしい作業となります。こうした意見を踏まえ、正式サービスをローンチする際には、公式アカウント内で商品リストをあらかじめ作成し、リストから選択した上でリンクの作成・送付ができるようにしました。使い勝手を向上させることで、加盟店の皆様がお客様とよりスムーズにコミュニケーションや決済を行えるようになったと好評の声もいただいています」

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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