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「多数乱戦」時代の小売、生き残りに「拡張性のあるEC」は不可欠 コマース21玉井社長インタビュー

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2014/07/28 08:00

アパレルを中心に、大規模なカスタマイズのEC構築を手がけるコマース21。企業は何を見据えて今ECに取り組むのか。4月に社長に就任した、玉井邦昌さんにお話を伺った。

EC単体での売上を上げるだけが目的ではない

――オムニチャネルが取り上げられることが多いですが、今、御社のクライアントはECに対してどのようなニーズを持っていますか?

 「オムニチャネルという言葉が今ほど流行る前から、当社はお客様と共に取り組んできていたので、目新しい印象は受けませんが、最近では、実店舗をお持ちのお客様はポイント連携などの取り組みがとても速いスピードで進んでいるように思います。

 また、ニーズとしてはアプリを作って何かをしたいというお声も多いですが、アプリを作ることでどうビジネスにメリットを生み出すか、正解を見つけていらっしゃるところはまだまだ少ないように感じます。

 長期的な視野をお持ちの企業さまの中には、3~5年後に現在の売上プラス30%を目指す場合、その際に現在1~2%程度に留まっているECの比率を全売上高の10%まで高めるといった目標を掲げています。

 ただECサイトを作って、ECサイト単体での売上をあげることが目的ではなく、ECサイトを活かすことで中長期的な視点で経営につなげていくことを目的とされるケースが増えてきました。つまり、ECサイトを活用しながら、ECから得られるデータを基に効率を上げ、店舗への施策に活かすといったお考えです」

株式会社コマース21 代表取締役社長 玉井邦昌さん

――そうしたクライアントの要望にどう対応していますか?

 「オムニチャネルというと、店舗のPOSや会計システムとの連携、データベースのチューニングが必要になってきますし、ECサイトのリニューアルにあたっては、物流や基幹システムも一緒に変えたいというご要望もあります。

 その際に複数のシステムとの連携が必要になるわけですが、これに対応できるのがコマース21の強みであり、臨機応変にお客様のビジネスに合わせて対応しています」

――御社はアパレルECに強い印象ですが、アパレル企業のECへの特徴的な取り組みはありますか?

 「データ分析の切り口が上手ですね。成功している企業様はレコメンドに関しても、『One to One』ではなく『Many to Many』で考えています。例えば『この服を買ったらこれがおすすめです』というのは向いていない、ならば『この商品を買った人たちはこういった商品群が好きだろう』という仮説を立てて、PDCAを回していらっしゃいます。

 また、スマートフォン、PC、店舗と切れ目なく施策を展開されていて、カニバリを恐れず、最終的にどうしたら自社の製品が売れる施策を作れるかと考えていらっしゃいます。

 アパレルという旬がある商品であることも、新しい取り組みに積極的な理由の1つでしょう。ITに強くない業界と言われていましたが、徐々に変わってきていますし、『そこにしかないモノ』を売っている強さがある。こうした強みを活かして、お客様を囲い込んでいるように思います」

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