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季刊ECzine vol.10 定点観測

各モールが独自性を追求 変化するモール運営への対策が必要に

 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。いつも.の高木さんに、モールについて聞きました。※本記事は、2019年9月25日刊行の『季刊ECzine vol.10』に掲載したものです。

楽天『送料無料ライン』を一律に 物流サービス利用促す

 8月1日に、パシフィコ横浜で開催されていた「Rakuten OPTIMISM」に参加してきた高木さん。このイベント内で行われた「楽天市場 戦略共有会」にて、楽天は2020年2月を目処に、楽天市場の送料無料ラインを全店舗一律3,980円にすると発表している。

「楽天では、R-mailの配信料を変更して配信数の調整をしたり、トップページのデザイン変更を行ったりと、ユーザビリティを考えさまざまな改善に取り組んできました。その最後の砦が、『送料無料ライン』の設定です。楽天市場はこれまで、購入手続きを終えないと送料がわからず、ユーザーの離脱の大きな要因となっていました。そこを直したいと、三木谷さんは強く訴えていましたね。今回の送料無料ラインは全国一律で適用されます。沖縄などの離島も含めて、3,980円以上の購入で送料を無料にするということですから、厳しい対応を迫られる店舗もあるでしょう。商品価格を値上げして調整するなどの対応が必要になってくるかと思います」

 物流価格の高騰が話題になる昨今。出店者側の負担が懸念されるが、楽天は物流アウトソーシングサービス「楽天スーパーロジスティクス」や配送サービス「Rakuten EXPRESS」を利用することで、負担を軽減できると説明している。これらのサービスの利用者比率は、現在約10%。しかし、2021年末までにこれを50%に上げ、楽天市場における物流の半数を楽天自身が担う算段だ。

「楽天市場では、すでに約80%が送料無料の買い物をしているとのこと。ユーザー自身が、送料無料になる金額まで購入しているのでしょう。送料無料ラインは、客単価を上げるのに良い施策。送料無料ラインが3,980円になることで、客単価が下がることを懸念する店舗も多いと思いますが、3,980円は『衝動買いライン』とも言えるので、ユーザーの購入意欲が喚起される可能性はあります。実際に送料無料ライン適用を先行実施した企業の購買金額は、実施していない企業と比べて15%アップし、店舗あたりの新規ユーザー数も14%アップしたと発表されていました。導入までには売上が下がらない商品価格ラインを見極める良い準備期間と考え、試験的に送料無料ラインを導入し、商品価格設定の検証を重ねてみても良いでしょう」

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