メルカリの「気軽さ」に期待し、幅広い層に知ってもらうチャンスと感じて参画
ライブ配信動画を通じて、視聴者と配信者が双方向でコミュニケーションしながら商品を売買できるライブコマース。2017年から関連アプリも続々とリリースされ、大きな盛り上がりを見せている。
フリマアプリ「メルカリ」でも、2017年7月にライブコマース機能「メルカリチャンネル」の提供を開始した。当初は従来のメルカリのサービス同様にCtoCでの利用に限られていたが、同年12月1日よりメルカリ内でのBtoC利用の「特区」として法人向けにも開放。EC事業者など11社が参画し、メルカリチャンネルでのライブ配信・商品販売を開始した。
レディースアパレルのECストア「イーザッカマニアストアーズ」などを展開するズーティーも、その参画企業の1社だ。同社でライブ配信を担当するのは、実店舗事業部マネージャーであり、zootie styling lab スタイリストの石川直子さん。石川さんによれば、ズーティーでは以前よりライブコマースに関心を寄せていたという。
「Ustreamのサービスが始まった頃、『こういうライブ配信をしながら商品を販売できたら楽しそうだよね』という話は社内でよく出ていました。ただ、それを自社のリソースでやるのは難しかったこともあり、『やってみたい』だけで終わってしまっていたんです。そんな経緯もあり、今回メルカリチャンネルのお話をいただいた際は『とりあえずやってみよう。トライ&エラーを繰り返していけばいい』と、抵抗なく踏み切れました」
ライブコマースのアプリやサービスがさまざまな企業から提供されている中で、メルカリのプラットフォームを使うことに対する期待もあった。
「メルカリの魅力は、多くのお客様がとにかく『気軽』に利用していることだと思っています。その中でライブ配信を行えば、これまでイーザッカマニアストアーズのサイトに来たことのない人たちも含め、より幅広い層のメルカリのお客様に私たちのショップや商品のことを知っていただける。これは大きなチャンスになると感じました」
メルカリチャンネルでの初回のライブ配信は、石川さんと同社取締役の浅野かおりさんの二人が担当した。
「まずは『やりたがり』な者が出ようということで(笑)。どんな感じで進めていくのか全くの手探り状態で、やはりグズグズな内容になりましたが……。ただ、思っていた以上にお客様とコミュニケーションがとれたのは、うれしい驚きでした。『誰からもコメントをもらえなかったどうしよう』『さびしく終わってしまったら嫌だな』などと二人で心配していたのですが、コメントやいいねもたくさんいただきまして」