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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

EC関連企業の財務状況をきまぐれにチェック

10/21に上場!業界情報を有料で提供するユーザベースのビジネスをチェック

10月21日に上場するユーザベース(3966)のビジネスを見てみよう。

業界情報を有料で提供するユーザベースが10月21日に上場

 ユーザベースの設立は2008年。「経済情報で、世界をかえる」というミッションを掲げているように、一言でいえば、企業・業界情報を有料で提供する企業である。

 同社は共同経営者体制を敷いているが、2トップはいずれもスイス系のUBS証券出身。「企業や経済の情報はあふれるほどあるが、M&A(企業の買収・合併)などを手がけるなかで、本当に必要な情報を集めるのに苦心した。それなら私たちが提供しようと独立、会社を立ち上げた」(梅田優祐社長・共同経営者)

 当初は決算書や有価証券報告書などの情報と決算分析、業界の動向といった限られたコンテンツの配信だったが、その企業・業界情報データベース「SPEEDA」のリリースは、09年5月である。

https://www.uzabase.com/speeda/

 ビジネス対象は金融機関やコンサルティング・ファーム、M&A関連企業など。有償の契約数は「ID契約数」として開示。契約数は年々増加しており、それが上場に結びついたわけだ。

 同時にコンテンツの充実も推進。上海、香港、シンガポール、スリランカに進出するなど、企業・業界情報のリサーチ拠点も拡大。現在は、海外の未上場企業のデータも収集しており、上場企業も含めれば国内外380万社以上のデータが、「SPEEDA」を通して閲覧できる。

 「SPEEDA」には分析・検索機能もついており、ワード、エクセル、パワーポイント、PDF形式などでのダウンロードも可能。企業概要、財務諸表、業績推移などをグラフ化した資料冊子も30秒程度で自動に生成することができる操作性も実現している。

 ユーザベースは、BtoBと言える「SPEEDA」事業に加え、子会社でBtoCの「NewsPicks」事業も展開。90以上の国内外のメディアが配信する経済ニュースや独自に取材・編集したニュースも配信。会員は約150万人、うち有料会員はおよそ2万人である。

 15年12月期の連結売上高は19億1,506万円。ただし、「SPEEDA」事業にスポットを当てる意味合いから、単体ベースの数値で同社を分析してみた。

 売上高は11年度2億8,875万円が、15年度15億8,371万円とおよそ5.5倍の伸びである。それを支える「SPEEDA」契約ID数は、370から3倍強の1,183に伸長。13年度からは海外でも契約の獲得を実現している。

 ちなみに、16年6月現在では、国内1,256、海外137で合計契約数は1,393になっている。「SPEEDA」事業では、アナリストによる分析・リサーチ支援業務も手がけているが、単純に売上高と契約ID数で計算すると1ID当たり11年度は78万円。以後88万円、102万円、133万円という推移である。

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この記事の著者

ビジネスリサーチ・ジャパン(ビジネスリサーチ・ジャパン)

1995年設立。代表・鎌田正文。週刊誌や月刊誌、経済誌などを中心に、金融・流通・サービス・メーカーなどの各分野から経済全般まで、幅広く取材・執筆。著者に『図解! 業界地図 2023年版』(プレジデント社)、『図解 これから伸びる企業が面白いほどわかる本 2012年版』(新人物往来社)、『図解 人気外食店の利益の出し方』(講談社+α文庫)、『[図解]儲けの秘密がよくわかる本』(PHP研究所)、『[図解]気になるあの会社の給料がわかる本』(PHP研究所)『取締役の値段 6: 社会インフラ関連業界 [Kindle版] 』『数字でわかる! あの企業・店舗が儲けている仕組み』など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/3643 2016/10/18 08:00

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